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- > ランダムハウス講談社文庫
内容説明
ロシアが世界に誇る至宝「琥珀の間」。ナチスに略奪されて以降、歴史の闇に忽然と姿を消した。そしてこの謎に迫った者たちが今、次々と不審な死を遂げる。新聞記者、旧ソ連特別機関の関係者―誰もが“琥珀の間の呪い”と噂した。そんな中、世界有数の蒐集家に雇われた秘宝ハンターたちが、命をかけて獲物に挑む!至宝に隠された歴史的トリックを、魔女伝説の残るドイツ・ハルツ山地を舞台に描く、歴史サスペンス大作。
著者等紹介
ベリー,スティーヴ[ベリー,スティーヴ][Berry,Steve]
ニュージャージー州キャムデン在住。25年以上にわたり、裁判所で活躍している法律家。1990年から執筆活動を始め、2000、2001年に短編2作品がジョージア州の文学賞を受賞した。そして処女長編となる『琥珀蒐集クラブ』で本格デビュー
仁木めぐみ[ニキメグミ]
翻訳家。跡見学園女子大学卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
cozy
5
古本屋さんでふと手に取った本。なかなか読ませてくれました。ロシアの、というよりヒットラーの侵略当時のヨーロッパ情勢がより絡んでます。琥珀に憑りつかれた人々の欲深さと執念にゾッとします。2014/11/28
Rieko Ito
1
琥珀の間に興味がある人なら楽しめる一冊。独ソ戦、古い城、盗難美術品と言ったものにも興味があればなおさら楽しめる。分厚いけれど全然ダレなかった。それにしてもトレジャー・ハンターたち、インディー・ジョーンズとは比べ物にならない凶暴さ。雇い主たちもなかなか。エンタメ小説は登場人物にワルが多いほど面白い。2025/04/23
ひなた
1
★3 原題は「琥珀の間」。サンクトペテルブルグで2003年に復元された全面琥珀の装飾に覆われた豪華な部屋である。その成立から消滅までの流れはウィキで読むだけでもドラマティックだ。このモチーフでサスペンス仕立て(ミステリーといよりは)なんて、面白くないはずはない。ドイツとロシアの間で揺れ動く「琥珀の間」に当時の世界情勢が重なり、なかなかの読み応え。琥珀が金のように溶かして細工できるとか、銀箔で裏打ちして光を反射させ輝かせるという話もおもしろかった。もう少し重みがあれば尚良かったのだけど、4に近い★3。2015/08/09
Richard Thornburg
1
感想:★★★ サンクトペテルブルクに実在する琥珀の間をモチーフにしたトレジャーハンティング物なんですが、肝心のお宝に関することよりも、ハンター同士が繰り広げる殺人のほうにウエイトが置かれている感じを受けました。 ここまで人が死ななくてもいいのに・・・2013/03/18
蓮々
0
琥珀の間を巡るフィクション小説として書き上げた作品。600pオーバーというボリュームに惹かれて購入したが、長さを感じさせない良作だった。現代の東ヨーロッパを舞台としたトレジャーハントものだが、時折ふと過去にいるのではないかと錯覚するようなリンクが見事だった。第一次世界大戦から史実に沿った話としてうまく作り込まれていると思う。2016/08/26