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出版社内容情報
吹雪の夜に命を助けられたメインクーン種の仔猫はやがて……。英国の田園から生まれた、ひとりと一匹の愛情と詩情あふれる物語!
ある冬、私は生涯忘れられない運命の猫に出会った――それがトビー・ジャグだ。猫であって、猫以上の存在であるトビー・ジャグの思い出は、今も私のなかに大切にしまわれている。
「私」はイギリス北部の大学で教鞭をとる29歳の男性。ある凍えるような寒い夜、「私」は罠にかかっていた瀕死の美しい猫を助ける。すぐに動物病院に運ぶが、母猫と1匹の猫は助からなかった。残された1匹も獣医に見放されるほど弱っていたが、安楽死のすすめを断わり、「私」は家に連れて帰る。
愛情こもった懸命の介護おかげか、仔猫は一命を取りとめ元気になったが、今度は「私」が大学に行くあいだ箱から出てしまいそうなので、仔猫を綿をガラスの瓶(ジャグ)に入れておくことにした。そして仔猫は「トビー・ジャグ」と呼ばれるようになった。
トビー・ジャグはとても小さいままだったが、どんどん成長し、好奇心いっぱいのやんちゃな仔猫になった。いつまでもジャグに入れてはおけないので、犬用のハーネスで庭を散策させたりする。「私」とトビー・ジャグはいつしか深い絆で結ばれていた。
おそるおそるであったが、「私」はハーネスをはずしてみる。でも「私」を慕うトビー・ジャグは、もうどこにも行くことはなかった。
トビー・ジャグのお気に入りは「私」の肩に乗ること。トビー・ジャグはいつでも「私」の気持ちを読み、トビー・ジャグが肩に乗れば、ふたりは完璧なコンビだった。
そうして、猫以上の知性を持っているのではないかと思われるトビー・ジャグと「私」の、静かななかにも愛情と冒険に満ちた田舎暮らしがはじまった。
トビー・ジャグの出自を探る「私」が知る意外な事実、そして預かった馬とトビー・ジャグとの友情、花火事件やトマト事件――など数々の出来事を経験したひとりと一匹は、人間と猫以上の絆を結び、イギリスの豊かな自然を背景に1年がゆるやかに過ぎてゆく……
英国北部の田園で、メインクーン種の子猫と暮らした心温まる思い出を描いたメモワール。当初、地方の小出版社から刊行されたが、口コミで評判が広がり、2009年に大手出版社からペーパーバックで再刊行され、ベストセラーとなった。
冬 救出
春
夏
秋
さらば
【著者紹介】
心理学と教育学の博士号を持ち、大学その他の教育機関で教える。学術書や雑誌に広く貢献したあと現在は引退し、妻のキャサリン、そして3匹のメインクーン種の猫と共にイングランド北部のノーサンバーランドのコテージに住む。本書の続篇とも言える作品Paw Tracks at Owl Cottageも上梓して好評を得ている。
内容説明
寒い雪の日に助けた、ちいちゃな子猫。何度も命の危険にさらされながらも、すくすくと育った子猫は、猫離れしたユニークな存在になった。緑豊かな自然に囲まれたイングランド北部の古いコテージでの飼い主との暮らしにはおだやかななかにも、冒険があり…ひとりと一匹の、愛情と詩情あふれる物語。自費出版から口コミで広がり、ベストセラーに。世界中の猫好きが泣いて笑った感動ノンフィクション。
目次
冬―救出
春
夏
秋
さらば
著者等紹介
オコナー,デニス[オコナー,デニス][O’Connor,Denis]
教育心理学の博士号を持ち、大学その他の教育機関で教える臨床心理学者。学術書や雑誌記事も多く執筆したのち引退、妻のキャサリンと共にイングランド北部のノーサンバーランドのコテージに住む
マクマーン智子[マクマーントモコ]
大阪大学文学部史学科卒。書籍・雑誌の編集者を経て、英国の公立図書館、パブリックスクールの司書として勤務。アロマセラピーのディプロマを持ち、広報・広告関係のほか小説・伝記の翻訳も手掛ける。英国在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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