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田舎暮らしの猫―トビー・ジャグと過ごした英国の四季

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  • サイズ B6判/ページ数 253p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784270006610
  • NDC分類 645.6
  • Cコード C0098

出版社内容情報

吹雪の夜に命を助けられたメインクーン種の仔猫はやがて……。英国の田園から生まれた、ひとりと一匹の愛情と詩情あふれる物語!

ある冬、私は生涯忘れられない運命の猫に出会った――それがトビー・ジャグだ。猫であって、猫以上の存在であるトビー・ジャグの思い出は、今も私のなかに大切にしまわれている。
「私」はイギリス北部の大学で教鞭をとる29歳の男性。ある凍えるような寒い夜、「私」は罠にかかっていた瀕死の美しい猫を助ける。すぐに動物病院に運ぶが、母猫と1匹の猫は助からなかった。残された1匹も獣医に見放されるほど弱っていたが、安楽死のすすめを断わり、「私」は家に連れて帰る。
愛情こもった懸命の介護おかげか、仔猫は一命を取りとめ元気になったが、今度は「私」が大学に行くあいだ箱から出てしまいそうなので、仔猫を綿をガラスの瓶(ジャグ)に入れておくことにした。そして仔猫は「トビー・ジャグ」と呼ばれるようになった。
トビー・ジャグはとても小さいままだったが、どんどん成長し、好奇心いっぱいのやんちゃな仔猫になった。いつまでもジャグに入れてはおけないので、犬用のハーネスで庭を散策させたりする。「私」とトビー・ジャグはいつしか深い絆で結ばれていた。
おそるおそるであったが、「私」はハーネスをはずしてみる。でも「私」を慕うトビー・ジャグは、もうどこにも行くことはなかった。
トビー・ジャグのお気に入りは「私」の肩に乗ること。トビー・ジャグはいつでも「私」の気持ちを読み、トビー・ジャグが肩に乗れば、ふたりは完璧なコンビだった。
そうして、猫以上の知性を持っているのではないかと思われるトビー・ジャグと「私」の、静かななかにも愛情と冒険に満ちた田舎暮らしがはじまった。
トビー・ジャグの出自を探る「私」が知る意外な事実、そして預かった馬とトビー・ジャグとの友情、花火事件やトマト事件――など数々の出来事を経験したひとりと一匹は、人間と猫以上の絆を結び、イギリスの豊かな自然を背景に1年がゆるやかに過ぎてゆく……
英国北部の田園で、メインクーン種の子猫と暮らした心温まる思い出を描いたメモワール。当初、地方の小出版社から刊行されたが、口コミで評判が広がり、2009年に大手出版社からペーパーバックで再刊行され、ベストセラーとなった。

冬 救出
春    
夏    
秋    
さらば

【著者紹介】
心理学と教育学の博士号を持ち、大学その他の教育機関で教える。学術書や雑誌に広く貢献したあと現在は引退し、妻のキャサリン、そして3匹のメインクーン種の猫と共にイングランド北部のノーサンバーランドのコテージに住む。本書の続篇とも言える作品Paw Tracks at Owl Cottageも上梓して好評を得ている。

内容説明

寒い雪の日に助けた、ちいちゃな子猫。何度も命の危険にさらされながらも、すくすくと育った子猫は、猫離れしたユニークな存在になった。緑豊かな自然に囲まれたイングランド北部の古いコテージでの飼い主との暮らしにはおだやかななかにも、冒険があり…ひとりと一匹の、愛情と詩情あふれる物語。自費出版から口コミで広がり、ベストセラーに。世界中の猫好きが泣いて笑った感動ノンフィクション。

目次

冬―救出



さらば

著者等紹介

オコナー,デニス[オコナー,デニス][O’Connor,Denis]
教育心理学の博士号を持ち、大学その他の教育機関で教える臨床心理学者。学術書や雑誌記事も多く執筆したのち引退、妻のキャサリンと共にイングランド北部のノーサンバーランドのコテージに住む

マクマーン智子[マクマーントモコ]
大阪大学文学部史学科卒。書籍・雑誌の編集者を経て、英国の公立図書館、パブリックスクールの司書として勤務。アロマセラピーのディプロマを持ち、広報・広告関係のほか小説・伝記の翻訳も手掛ける。英国在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

秋製 

35
回想録? オコナー博士が若い頃に住んでいた田舎で、運命的な出会い方を経て飼い猫となったトビー・ジャグと過ごした最初の一年の話。 オコナー博士はある冬の夜に聞きつけた動物の叫び声。それは「トラバサミ」という罠にかかってしまったネコだった。何とか罠から脱出させたネコは博士の保護の手を逃れ何処かへと消えた。博士が苦労して探し、見つけたネコは母親で2匹の子猫と共にいた。2013/05/31

コニコ@共楽

8
以前、桜庭一樹さんが推薦していた本をネットで注文して読んでみた。イングランドの北東部、ノーサンバーランド州の自然がこまやかに描かれ、自由奔放で茶目っ気のある猫、トビーとの生活が愛情たっぷりに語られている。凍てつく寒空に救い出された子猫、トビーが元気になっていく様子を作者と共に喜べた。作者が住んだ田舎家、アウル・コテージがまるで土地の長老のようなおだやかさで心地よい雰囲気を漂わせているのも魅力的だった。イギリスの田舎、いいですね。2014/11/12

ao

6
ペットは猫であれ犬であれウサギであれ、なんであっても人生に彩を与えてくれる。最後に絶対来る別れでさえも、悲しくても大切な想い出となる。偶然手にした本だったが、出会えて良かった。2015/11/19

くさてる

6
60年代の英国の田舎を舞台に、死にかけた子猫を救った大学の教師が、豊かな自然のなかで子猫と共に過ごした四季を振りかえるエッセイ。気取ったところは無く、子猫の描写もとても愛らしい。英国の田舎の四季とやんちゃな子猫の様子の両方の描写を楽しむことが出来た。2011/08/01

ワッピー

5
イングランドの田舎への憧れで手に取りました。アウル・コテージの素晴らしい環境は期待以上でした。著者のもとで暮らすことになった仔猫トビー・ジャグのドラマチックな登場、楽しい日常と心配も含めて、こういう豊かな生活をしてみたいと強く思いました。メインクーン種トビーの謎に包まれた出自も、意外な縁で推測がつき、その後長く楽しい日々があったということだけでも嬉しくなります。最後のエピソードで、ある女性から伝えられたメッセージは、虚実はどうあれ涙腺直撃ものでした・・・2015/03/21

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