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イラン革命防衛隊

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  • サイズ B6判/ページ数 238p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784270006481
  • NDC分類 392.263
  • Cコード C0031

出版社内容情報

世界最大の「テロ組織」かイスラム国家の守護神か? 大統領を輩出し、中東紛争の鍵を握る謎の軍隊――その秘密のベールを剥がす!

2007年、アメリカのブッシュ政権はイランの革命防衛隊を大量破壊兵器拡散に関与する組織と認定、その傘下にある精鋭部隊「アル・クッズ軍団」を「テロ支援組織」に指定した。イラン革命直後に創設された革命防衛隊はイラン・イラク戦争で勇名を馳せ、イスラム共和国体制の支柱としてホメイニ以下、国家指導層から絶大な信頼を得て正規軍をしのぐ存在となった。国内での改革運動封じ込め、海外のシーア派武装組織への支援、核開発への関与、闇貿易を含む活発な経済活動など、留まることを知らず影響力を増しているこの軍隊はアフマディネジャド大統領の出身母体でもあり、強硬な姿勢は欧米諸国にとって深刻な「脅威」となっている。アメリカが最も敵視する軍隊、革命防衛隊とはどんな組織なのか? 厚いベールに覆われたその知られざる実体に迫る! 地図・年表・図表・写真多数掲載。

はじめに
第一章 革命防衛隊の成立と発展
イスラム共和国体制維持装置として誕生/イラン・イラク戦争の教訓/バスィージュ─青少年の動員手段/正規軍の宗教体制への順応化/戦力の増強と「革命輸出」/ホメイニ後の軍の機能と役割/一九九〇年代前半の革命防衛隊の特質
第二章 イラン政治における軍隊の役割
体制の主柱であり続けた軍隊/レザー・シャーの軍人政権であったパフラヴィー朝(パーレビ朝)/戦後「デモクラシー期」と軍部のクーデター/国王独裁制の装置としての軍隊とアメリカとの軍事協力の強化/イラン帝国の栄光を訴えた王政時代の政党/イラン革命の種子を蒔いた民族復興党/イランでなぜ宗教支配が始まったか?/イスラム政治の開始とイラン国民への引き締め/イスラム共和国下の軍隊
第三章 増強しつづける革命防衛隊の軍事力
大量破壊兵器と革命防衛隊/革命防衛隊陸軍─国内治安維持の柱/革命防衛隊空軍の役割─弾道ミサイルの脅威/革命防衛隊海軍─ホルムズ海峡封鎖のシナリオ/海軍大演習の意義/エリート部隊─アル・クッズ軍団/アーシューラー旅団─先鋭な国内治安維持組織/アンサーレ・ヒズボラ(神の党の支持者たち)─保守強硬な民兵組織/イラン情報・治安省─外国でテロ活動を担った組織
第四章 経済力をたくわえる革命防衛隊
ますます拡大する経済活動/宗教財団の役割/革命防衛隊の建設、製造業、エンジニア産業の経営/闇経済と革命防衛隊/革命防衛隊による公共事業/内的な矛盾を抱える経済活動/革命防衛隊とドバイ/経済制裁に風穴を開けるドバイの様子/経済力をたくわえる革命防衛隊
第五章 革命防衛隊の変質と現在
革命防衛隊の精神/政治的役割の拡大/国内外で「神聖な防衛」を担う/革命防衛隊の下部組織バスィージュ/バスィージュの現在の役割/他の治安機関との連携/アフマディネジャド政権下での変化/ますます拡大する役割/改革派に危機感を募らせる/革命防衛隊の派閥抗争/革命防衛隊の情報収集活動/革命防衛隊の思想訓練/強まる教育への介入
第六章 世界の脅威となる革命防衛隊
革命防衛隊出身の大統領/革命防衛隊「スパイ網」が招く湾岸不安定/アル・サドルのイラクへの帰国/アメリカを威嚇する革命防衛隊/「テロ組織」と認定された革命防衛隊/イスラエルと革命防衛隊/海外諸国との核協力/エジプトの政治変動と革命防衛隊
おわりに
革命防衛隊の増強と対シリア支援/革命防衛隊を警戒する中東諸国/対イラン戦争のシナリオ/ヨーロッパ諸国の対応
年表

【著者紹介】
1955年、山梨県甲府市生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科史学専攻修了。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)大学院修士課程修了。現在、静岡県立大学国際関係学部准教授。専攻はイスラム政治史および国際政治。NPO法人・現代イスラム研究センター理事長。主な著書に、『物語 イランの歴史』(中公新書)、『イラン』(光文社新書)、『アメリカ・イラン開戦前夜』(PHP新書)、『過激派で読む世界地図』(ちくま新書)、『紛争の世界地図』(日本経済新聞出版社)など多数。

内容説明

世界最大の「テロ組織」か、イスラム国家の守護神か?!大統領を輩出し、核開発から革命の輸出、改革派の圧殺、経済利権まで、留まることを知らず力を増大して来るべき対米戦争に備える強硬派組織―その秘密のベールを剥がす。

目次

第1章 革命防衛隊の成立と発展
第2章 イラン政治における軍隊の役割
第3章 増強しつづける革命防衛隊の軍事力
第4章 経済力をたくわえる革命防衛隊
第5章 革命防衛隊の変質と現在
第6章 世界の脅威となる革命防衛隊

著者等紹介

宮田律[ミヤタオサム]
1955年、山梨県甲府市生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科史学専攻修了。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)大学院修士課程修了。現在、静岡県立大学国際関係学部准教授。専攻はイスラム政治史および国際政治。NPO法人・現代イスラム研究センター理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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可兒

2
イラン革命防衛隊というなじみの薄い組織の、本業とは言えない経済活動や介入について詳説した本。なんとも生臭い本ではある。著者は安定の宮田律先生2012/05/06

黒猫

1
イラン革命防衛隊。何このカッコいいネーミングは。とミーハーな思いで購入しましたが、内容の深さに感心した。そして面白い。ニュースでは決して知ることができない。革命防衛隊は、イラン政府の親衛隊かと思っていましたが、私の間違いでした。。革命防衛隊が本土の防衛以外に、経済活動、貿易、外交などの役割を負っているのは目から鱗でした。また、イランの核開発疑惑に欧米が強く出られない理由。ホルムズ海峡閉鎖などを口実としたイランの外交戦略。有事を考慮したイランの強硬路線がよくわかる。イラン革命防衛隊。湾岸諸国の守護神か。2015/09/23

金糸雀

1
革命防衛隊の経済支配について詳しい.

どろぼー

1
革命防衛隊に特化した本があるなんてことにびっくり。2011/08/31

Ryo Aoki

0
授業のレポートの参考文献として読んだ。イラン軍の実状は、民間人には分からないものであるが、少なくともこの本から、イラン軍は湾岸周辺で有数の軍隊であることは理解できた。特に、イラン革命防衛隊がイランにおける経済界に進出していることは印象的である。軍事組織が独自の経済活動を行えることは、軍事組織の強化において非常に強みである。予算に縛られている自衛隊も、これからの軍事力強化を睨んで参考にするのも良いのではないかと思う。2016/07/24

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