内容説明
部族民数十万人が殺され、250万人以上が難民キャンプに追われ、いまだ解決の目処さえたたぬ、戦慄の地ダルフール。なぜこんなことが起きたのか?故郷ダルフールとそこに暮らす人々を愛するがゆえに、辛く苦しいその物語を世界に伝えることを、その身に課した男の心揺さぶる真実の記録。
目次
第1章 静かな予感
第2章 銃声の意味
第3章 殺戮の土地
第4章 死神の正体を求めて
第5章 乾いた血
第6章 生きのびて
著者等紹介
ハリ,ダウド[ハリ,ダウド][Hari,Daoud]
スーダン、ダルフール地方生まれ。ダルフール紛争による襲撃で故郷を逃れた後、チャド難民キャンプに入り、ニューヨーク・タイムズ、NBC、BBCなどの世界的報道機関や、国連をはじめとする援助団体等で通訳として活動する。セーブ・ダルフール同盟のため、ボイス・フロム・ダルフール・ツアーに参加。現在、米国ニュージャージー州在住
山内あゆ子[ヤマノウチアユコ]
早稲田大学第一文学部卒、シカゴ大学大学院人文学科修士課程修了。上野学園大学、法政大学、日米会話学院他講師。戯曲「エドマンド」の翻訳で2006年第13回湯浅芳子賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ののまる
12
スーダンの「ダルフール危機」。日本では当時も話題になっていなかったが、あまりの惨さに言葉を失う。2019年の民衆革命で独裁政治は終わったかにみえるが、まだジャンジャウイードの襲撃は収まらないし、政権も不安定。2020/03/02
yooou
7
☆☆☆☆☆ 瞠目の一冊でありました。まずは手にして読んでほしい。ダルフールに対する支援も大切だが、これを生む世界もどうにかしなければならいな対象だと思う。2015/03/26
メルセ・ひすい
2
10. 青41 石油・ダイヤの代わりにカラシニコフ 兵器 犯人は中国共産党。 ダルフール紛争は、2008年現在もなお、戦火の終息する見通しはたっておらず、人々は恐怖のただ中にいる…。家族と故郷を失い、自国の政府を敵に回しながらも、「いま」を伝えるために奔走した通訳が語る、真実の物語。2008/10/27
ラウリスタ~
2
信じがたい事実の数々で気持ちが悪くなります。古きよき・・・とか言って非文明世界を理想視する人には、人間が本能のままに動いたらどんな世界になるのかを知ってほしいです。レイプ覚悟で井戸に水くみにいく少女達がまだ存在し、その現状(難民キャンプに避難したのにですよ)に対し何のても打てない政府などを見ていたら、文明の本当の価値が分かってきます。2009/07/14
takao
1
ふむ2024/10/27