内容説明
動物たちのさまざまな個体間関係‐社会‐を、種をベースに読み解いてゆく。気鋭の動物学者、渾身のデビュー作。動物行動学の“原点”がここにある!刊行後四十数年を経て、今なお読みつがれる一冊。
目次
第1章 代表なき集団
第2章 汝、姦淫することなかれ
第3章 「存在と無」
第4章 今よりのち、主にありて死するものは…
第5章 悪のパラドックス
第6章 永遠にブロンドを守るために
第7章 ふえ且つ増して地に満ちよ
著者等紹介
日高敏隆[ヒダカトシタカ]
1930年東京生まれ。東京大学理学部動物学科卒業。東京農工大学農学部教授、京都大学理学部教授、同理学部長、滋賀県立大学初代学長、大学共同利用機関法人人間文化研究機構総合地球環境学研究所初代所長を歴任。1982年、日本動物行動学会設立、長く会長を務める。著書、訳書多数。京都大学名誉教授。『チョウはなぜ飛ぶか』で第30回毎日出版文化賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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林克也
1
動物の一種である人類も持つ個体数調節機構。結局、人類は、そういう何ともならない、理解も制御も不可能なしくみを「宗教」とか「神」とかいう虚像としてでっちあげて共同幻想を持つことでやり過ごしてきたということか・・・。少し前ではヒットラーやポルポト、現在ではトランプや習近平、そして安倍を操る連中の出現は、必然、ということなんだ。なんか空しい。無力感。2020/08/26
木公
1
オリジナルは「群淘汰」を支持している。あとがきで、それが間違いだったことを潔く認めているところに好感を抱いた。2008/01/20
ばし
0
優しくて、厳しい目を持ってる人だなぁー、って思いながらいつもこのシリーズを読んでる。いつか全部のシリーズを本棚に並べるのも楽しみな綺麗な装丁も好き。2014/06/26
にゃお
0
今現在、日本だけじゃなくて、中国や欧米諸国など、経済が発展した国で少子化問題が勃発してるけど、これも人口調整機能が働いてるんだろうなって思った。本には人類の人口調整機能は戦争・疫病・宗教ってあったけど、新たに経済や長寿も追加しても良いように思う。2023/08/10