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内容説明
十九世紀初頭のドイツ。同じ吹雪の晩に同じ娼館で二人の子どもが生まれた。一人は可愛らしい女の子ヘンリエッテ。もう一人は、世にも醜い怪物エルキュール。肌は奇妙な鱗に覆われ、耳も聞こえず、口も利けない。その代わり、彼には類稀なる力があった。―人の心を読むという特別な力が。だが、特異な容姿と能力ゆえに少年は人々から畏れられた。見世物小屋、病棟監禁、悪魔裁判…数々の受難が襲いかかるなか、彼の生きる希望はただ一つ。「生き別れになった最愛の人、ヘンリエッテにもう一度逢いたい」。愛と憎悪のなかで生きていく心優しき怪物の生涯を描いたスウェーデンの大ベストセラー。
著者等紹介
ヴァルグレン,カール=ヨーハン[ヴァルグレン,カールヨーハン][Vallgren,Carl‐Johan]
1964年、スウェーデンのリンショーピン生まれ。1993年から2003年までベルリンで暮らし、その後ストックホルムへ。1987年に処女長篇Nomadernaを発表。2002年に『怪人エルキュールの数奇な愛の物語』を発表するや、本国スウェーデンでは30万部の大ベストセラーとなり、世界11ヵ国語に翻訳されている
立石光子[タテイシミツコ]
大阪外国語大学英語科卒。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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syachi
4
恋愛ものかと思ったらハードな復讐もの…かと思ったらやっぱり愛の話でした!ヘンリエッテの素晴らしさが何とも言えない。外見とかに囚われずにってのがテーマにあるんだろうけどまあぶっちゃけX-MENかいってレベルだしそっちのイメージが強すぎるかも。2015/05/01
Mayumi O
1
愛の物語かと思ったら、ものすごい復讐の物語でもあった。凄惨な復讐の話で終わるのかと思いきや、愛で癒されていったことで一息つけた。異質な存在は、過去の時代においては、今よりもっとひどい扱いを受けていたのだろうな。2012/06/14
つゆり
0
内面、外見ともに人物の描写が丁寧で登場人物たちがイメージしやすい。テンポよくサクサク読める。2015/12/05
ミンガラ
0
クリスチャンの国でこれはヤバイのでは?バチカンの地下書庫にこの本が行かずによかったよ2014/06/09
nippei
0
2002年に発売し、スウェーデンでベストセラーとなった本。話はよかったのだが、訳がちょい分かりづらい2011/08/15