内容説明
大都市ロンドンそして故郷のスライゴー、英国とアイルランドのはざまに育つ少年イェイツと父親との絆。稀代の文芸家が表白する19世紀後半の青春時代がここに鮮やかに蘇る。
著者等紹介
川上武志[カワカミタケシ]
1949年北海道釧路市生まれ。北海道大学大学院文学研究科英米文学専攻修了、北海道教育大学教授を経て、北海学園大学人文学部教授。専攻、英文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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qoop
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著者の幼・少・青年期の回想録。書店で見つけたとき「幻想」というからには主に著者の幻視体験を扱ったものか!と勢い込んでしまったが、そういうわけではないのね(心霊体験なども載ってはいるが)。父との深い関係はじめ、家や国とのつながりが詩人にどう影響したかを知る上で興味深い一冊だった。幻視者の孤独な魂が土地の精神と感応し、妖精譚を収集するようになるのか、それともその逆なのか。2015/11/02
hiro
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イエイツ3冊目。『ケルトの薄明』、『ケルト妖精物語』 を読んだ後、タイトルに惹かれて読んだのだが、序文の・・・・記憶にすぐさま浮かんでくることにまかせて書き綴っている・・・・とあるようにスライゴーでの幼年時代の怖かった祖父、父親、母親、叔父のこと、ロンドンの少年時代の友達との喧嘩、気弱だった自分など、誰にでもある断片、々で・・・・自分にとって思い出される遠い過去を懐かしく、幻想と呼んだようで・・・・ちょっと期待外れの本でした。・・・・ただイエイツにとってスライゴーはそのころから特別な場所だったのだなと。2018/11/04