内容説明
ヒリス・ミラーは、アリアドネの糸を体につけて迷路を辿る蟻さながらに、小説の語りの理論の秘密の手がかりを求めて、物語の語りの線の迷宮を辿り、小説の構造と機能を照らし出す。本書は、語りにおける言語の役割を「線」「キャラクター」「アナストモーシス」「フィギュア」の4点に収斂させて、語りの理論がはらむ迷路の地図を描き上げ、小説の読みの新たなる視座を示す。四部作の第一作、本邦初訳。
目次
第1章 線
第2章 キャラクター
第3章 アナストモーシス
第4章 フィギュア
著者等紹介
吉田幸子[ヨシダサチコ]
昭和41年、京都大学大学院文学研究科修士課程修了。武庫川女子大学、奈良女子大学を経て、現在、平安女学院大学教授
室町小百合[ムロマチサユリ]
平成元年、奈良女子大学大学院人間文化研究科修士課程修了。(株)AEONに英会話講師として10年間勤務の後、現在、独協埼玉高校非常勤講師
太田純[オオタジュン]
平成8年、奈良女子大学大学院人間文化研究科(後期博士課程)単位取得退学。大阪工業大学嘱託講師を経て、現在、聖母被昇天学院女子短期大学英語科講師
兼中裕美[カネナカヒロミ]
平成9年、奈良女子大学大学院人間文化研究科(後期博士課程)単位取得退学。舞鶴高等工業専門学校講師を経て、現在、日本大学生物資源科学部講師
杉村寛子[スギムラヒロコ]
平成8年、奈良女子大学大学院人間文化研究科(後期博士課程)単位取得退学。現在、奈良女子大学非常勤講師
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