内容説明
“異界”への旅、“異人”の表象、“異界”とジャンル―。英米文学を“異界”の視点から読み直せば、どんな世界が見えてくるのか。そこに展開するのは、新しい文学風景の誕生か、伝統的文学のしなやかに生き続ける姿なのか。
目次
1 異界への旅(異界と帰還の詩学;演出される異空間―『聖アグネス祭前夜』における願望成就の夢;『エンディミオン』―異界の遍歴 ほか)
2 異人の表象(「太陽」の留保―『妖精の女王』におけるエリザベス一世と妖精女王の表象;記憶の形―ディケンズとクリスマス物語;欲望の生産および達成メカニズム―マリー・コレリ『サタンの悲しみ』における世紀末ロンドン ほか)
3 異界とジャンル(異界に住む「シャロットの乙女」―ロマン派的機織りからヴィクトリア的な刺繍へ;異界の中の親子―サッカレー『ばらと指輪』にみる教育論的意義;詐欺師の楽園―スティーヴンソン「ファレサの浜」における異界創造と転覆 ほか)
著者等紹介
玉井〓[タマイアキラ]
1946年生まれ、大阪大学大学院文学研究科・文学部教授。大阪大学卒、大阪大学大学院文学研究科修士課程修了、博士(文学)
新野緑[ニイノミドリ]
1956年生まれ、神戸市外国語大学教授。神戸女学院大学卒、大阪大学大学院文学研究科博士後期課程中退、博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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