内容説明
「ロマン主義もリアリズムも、高踏も通俗も、バロックもロココも、センチメンタルな少女趣味も醒めた大人の省察も混在しつつ、相対の中にあることの宿命を知りながら絶対(超越)を遠望して止まなかった一個の自意識(本書「あとがき」より)」が紡ぎ出す「知的叙情」…書簡を精査し、ホイットマンとの対比を交えつつ、ディキンスンの人と作品の核心に迫る。
目次
第1章 略伝“My life has been too simple and stern to embarrass any.”
第2章 ディキンスンの詩について
第3章 「涼しい頭」と「熱い心」―初期書簡を読む
第4章 ディキンスンと近代
第5章 ある詩人の書簡
第6章 “Lilies of the field”―新発見のディキンスン原稿をめぐって
第7章 Private Poetの遺産―原稿をめぐる諸問題
第8章 “Called Back”―管見・晩年のディキンスン
第9章 ホイットマンとディキンスン
第10章 “We meet no Stranger but Ourself”―現象としての「私」と理念としての「私」
著者等紹介
野田寿[ノダヒサシ]
1933年、福岡県生まれ。1958年、九州大学大学院修士課程修了。1967年、ハワイ大学大学院修士課程修了(EWC)。九州工業大学(1964‐95)を経て現在福岡大学教授。ブラウン大学英文科客員準教授(ACLS)(1974‐75)。九州アメリカ文学会会長(1995‐2000)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- デフレの経済学