出版社内容情報
曹操軍が徐州に迫ると、陳父子は奇策を用いて、呂布を追いつめた。下ヒ城にたてこもった呂布は、曹操に城を完全包囲される。冬将軍の到来でさらに身動きのとれなくなった呂布は、袁術に政略縁談をもちかけて救援を請う。呂布は娘を袁術のもとへ送り届けようとするが、行く手を関羽にさえぎられる。ジリ貧の呂布に残された道は……。
目次:
秋風/呂布の迷い/政略縁談/禁酒令/呂布の最期
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まるほ
20
陳珪・陳登親子は徹底的に呂布を追い詰める。呂布は下邳の城に逃げ込む。散り散りとなっていた関羽・張飛も合流し、籠城戦となる。冬の到来に焦る曹操軍。呂布と袁術が手を結ぶことを警戒する曹操は呂布に降伏を促すが、呂布は拒否する。呂布陣営の智将陳宮は「掎角の計」を進言するも、呂布の留守を心配する家族に反対され、呂布は作戦を取りやめる。袁術のもとへ娘を届けることもできず、城内は疲弊し、ついには味方の裏切りにより曹操の元に差し出される呂布。呂布の命運はここに尽きる。2021/07/11
みゃーこ
17
「思えば呂布の人生は時代がそうさせたとはいえ裏切りの人生であった。そして最期もやはり裏切りによって幕を閉じた…」同感。壮絶な時代だな~。呂布の最期は惨めすぎる。自業自得だが時代のせいでもあるという言葉が深い。2012/11/26
ノリピー大尉
15
陳父子の策略が、着実に呂布を罠の奥深くへと追い込んでいく。 裏切りを重ねてのし上がった呂布であったが、最期にまっていたのは家臣の裏切りであった。 「一軍の将が冷静さを失ってはおしまいです」(42ページ) 「呂将軍と運命を共にするほど、報われた覚えはない」(171ページ) 呂布のダメ上司ぶりが発揮された巻でした。読んでいて痛々しい。2019/09/22
わたー
13
★★★★★裏切りに次ぐ裏切りで乱世を渡り歩いてきた呂布の最期。重用していた部下に裏切られるというなんとも皮肉な最期は彼らしかったかなと。2020/03/26
コウメ
12
呂布遊ばれてるな2019/03/15