出版社内容情報
曹操は、都の許昌を狙っている勢力が南陽宛城に集結していることを知り、十五万の兵を率いて遠征した。宛城の張繍は降伏し、曹操は無血入城する。しかし宛城の未亡人に夢中になった曹操は、油断したところを張繍に襲われ、命からがら許昌へ逃げ帰った。傷も癒えた頃、呂布の使者・陳登が袁術と呂布の企みを知らせに曹操のもとを訪れた。
目次:
南陽遠征/張繍の謀略/陳珪父子/偽帝討伐軍/苦い勝利
感想・レビュー
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まるほ
19
都許昌を脅かさんとする勢力を排除するべく南陽へ挙兵する曹操。宛城の城主張繍は謀略を図り、曹操は典韋を失うものの九死に一生を得る。▼袁術から呂布への密使を曹操に引き渡す徐州の陳珪。怒る袁術は呂布に対して挙兵し、陳珪は敵将の買収と劉備への援軍要請を呂布に進言する。敗れた袁術は孫策と手を結ばんと謀るが失敗。偽帝として朝敵となる。孫策は曹操、呂布、劉備とともに袁術追討に出る。▼袁術の地淮南は水害に被災。攻め込んだ曹操も食糧不足に陥るが食糧総官を処刑することで兵の不満を逸らす。曹操は辛くも勝利するも袁術を取り逃す。2021/07/11
gtn
17
女性と酒にうつつを抜かせている間に、主君を守ろうと全身矢で射貫かれ、立ったまま死んだ忠臣典韋に涙する曹操。だが、一転、袁術攻めが長引き、食糧難に陥る兵の気を逸らそうと、食糧総官が私腹を肥やしたと濡れ衣を着せ、首をはねる。おかげで一時の勝利は得たが、曹操、天を恐れよ。2024/01/16
ノリピー大尉
17
南陽の動きを察知した曹操は、先手打って苑城へと進軍した。 十五万の大軍を前に、苑城は戦わずして全面降伏し曹操を城内に招き入れるが、それは謀略の始まりだった。 「天下をうかがうものは各地におり、一人倒せばまた一人現れる。戦略的に手を組むときは組む。倒すべきときには倒す。それをやらねば自分が滅びる」(83ページ) 玄徳の登場は一瞬、セリフは1つだけ。2019/08/24
コウメ
16
悪来典韋曹操を守るため戦い立ったまま死ぬ2019/03/20
みゃーこ
15
「降伏するのです。力を温存しておけば機会はいくらでもございましょう」(12巻通して歴史の真理を物語る言葉として記憶にとどめたい)酒と女(恋愛)に酔うと必ず目的を見失ってしまうようだ典葦の死が教訓となる。「天下動乱の折には戦略的に手を組むべき時、倒す時は倒す。それをやらねば自分が滅びる」(曹操)勝利を得るために食糧将軍の首を犠牲にするとは…。冷酷~2012/11/26