出版社内容情報
宮廷内は何進と十常侍の争いが続いていた。これに便乗した董卓は大軍を洛陽に入城させ、朝廷を力でおさえこむ。大宴会の席上、董卓は今の帝を廃して陳留王を立てようと呼びかけるが、一人荊州の丁原が異を唱える。丁原の養子で天下無双の呂布を名馬「赤兎」をえさに手に入れた董卓は、丁原を始末させる。董卓の暴虐が始まると曹操が動いた。
目次:
西涼の董卓/荊州の父子/赤兎馬/暴虐将軍/青年曹操/奸雄立つ
感想・レビュー
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カムイ
33
呂布の寝返りにより董卓の宮廷で盤石の地位を確立するが?呂布の節操の無さが三国志足らしめるのだろう!2021/02/10
まるほ
26
腐敗の元凶であった十常侍は廃されたが、この混乱に乗じて董卓が台頭する。▼呂布登場。赤兎馬をエサにされ、簡単に董卓に寝返ってしまうあたりが呂布の知慮・節操の無さ。▼曹操、董卓暗殺に失敗。逃避行での陳宮との出会い。呂伯奢一家事件のエピソードは、まさに曹操の“乱世の奸雄”としての本質を示すもの。2021/04/24
SIN EIM
25
【水に浮く銭を作った男】董卓。悪逆の限りを尽くすが、悪貨を作って経済を破壊した下りは出てこない。数ある悪事の中だと軽い方だとか、見た目が地味だから戦記には向かないとかの説がある。また、董卓がやらなくてもすでに悪貨が流通していた説もある。貨幣がゴミなので、塩みたいに時間で品質が変化しにくい商品が貨幣の代わりに扱われていた。関羽が塩商人だったとか、密売をやってたとかの逸話もある。三国志は経済を立て直すために、暗躍した商人たちの戦場であり、劉備&曹操なんざただのお飾りとかいうトンでも夢のない説を唱える奴もいる2025/03/23
gtn
20
曹操は、おそらく、というか間違いなくサイコパスである。幼い頃から弁舌巧み、独り善がりな正義に反する者は、恩人であっても平気で殺す。相手のためという独善的な理由をもって。「乱世の奸雄」とは言い得て妙。世が乱れていれば、大衆も悪を見抜けない。2023/12/25
ノリピー大尉
17
十常侍の謀略で何進は討たれたが、十常侍を倒し宮廷を支配下に置いたのは董卓だった。 帝を廃し、天下への号令を目論む董卓は、障害となった呂布を見方に引き入れようと画策する。 一方、都を離れた地では、董卓打倒を目指す曹操が立ち上がった。 「天下を得るために馬一匹を惜しんではなりませぬ」(86ページ) 真面目一辺倒の劉備に対し、悪を合わせ持つ曹操は強烈なキャラですね。2019/06/01
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