出版社内容情報
なぜ日本は泥沼化する日中戦争から抜け出せず、日米開戦へと突き進んだのか。破滅への道を食い止めることはできなかったのか。
東アジアを舞台に日本とアメリカの権謀術数が渦巻いたあの時代に日本が犯した過ちとは何か――。
戦後80年を迎えた今、知の巨人・佐藤優と歴史小説の雄・安部龍太郎が、近代史最大の動乱となったアジア・太平洋戦争を語り尽くし、この国の「影」と「罪」を暴く!
破滅への分水嶺を見極めろ!
〈佐藤―よく「歴史にif(もし)は禁物だ」と言いますけれども、石原莞爾が首に縄をつけてでも近衛を中国に連れていって蒋介石と会談させれば、日中戦争は確実に阻止できました。
安部─僕もそう思います。「近衛文麿・蒋介石会談に臨まないならば、私はここで自決する」と言うくらいの鬼気迫る勢いで説得するべきでした。
佐藤─日中戦争が阻止できていれば第二次世界大戦は起きませんでした。沖縄戦もないし、広島・長崎への原爆投下もなかった。戦争の惨禍を避けるため、首脳間で決断できる関係を常に作っておくことが非常に重要なのです。〉(本文より)
【目次】
序章:アジア・太平洋戦争と現代
第1章:満州事変
第2章:満州国建国
第3章:テロリズムとクーデターの時代
第4章:ファシズム体制の確立
第5章:日中戦争の勃発
第6章:泥沼化する日中戦争
第7章:日米交渉
第8章:日米開戦
目次
序章 アジア・太平洋戦争と現代
第1章 満州事変
第2章 満州国建国
第3章 五・一五事件と議会制民主主義
第4章 ファシズム体制の確立
第5章 日中戦争の勃発
第6章 泥沼化する日中戦争
第7章 日米交渉
第8章 日米開戦
著者等紹介
安部龍太郎[アベリュウタロウ]
作家。1955年福岡県八女市(旧・黒木町)生まれ。久留米工業高等専門学校機械工学科卒業。東京都大田区役所勤務、図書館司書として働きながら小説を執筆。90年に『血の日本史』で作家デビュー。2005年に『天馬、翔ける』で中山義秀文学賞を受賞。13年に『等伯』で直木賞受賞。20年、京都府文化賞功労賞を受賞
佐藤優[サトウマサル]
作家・元外務省主任分析官。1960年東京都生まれ。同志社大学大学院神学研究科修了後、専門職員として外務省に入省。在イギリス大使館勤務、在ロシア大使館勤務を経て、外務省国際情報局で主任分析官として活躍。2002年、背任と偽計業務妨害容疑で逮捕・起訴され、09年6月に執行猶予付き有罪確定(13年6月に執行猶予期間が満了し、刑の言い渡しが効力を失った)。著書に『国家の罠』(毎日出版文化賞特別賞)、『自壊する帝国』(新潮ドキュメント賞、大宅壮一ノンフィクション賞)、『十五の夏』(梅棹忠夫・山と探検文学賞)など多数。20年、菊池寛賞(日本文学振興会主催)を受賞。同志社大学神学部客員教授も務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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