出版社内容情報
「フェイスレス」「クラン」シリーズの著者が原点に立ち返った待望のホラー最新作!この世ならぬ存在と話ができる青年・日下慎治が、怪異に悩む人々のところへふらりと現れる。
人気のないプール。いつもと違う電車。使われていない教室。地下駐車場――街の片隅にある「境界」に棲むあやかしたちに寄り添い、話を聞き、そしていつのまにか去っていく放浪の青年が秘めた過去とは。
沢村鐵[サワムラテツ]
著・文・その他
内容説明
すべてはあの夏に始まった。明彦の通うプールでは不可思議な現象がたびたび起こっていた。水の中に何かいる。ある日、一人の青年がプールの前にたたずんでいた。なんとその青年は幽霊と話ができるらしく―。六道の世界を周回する山手線、真冬の高校で起きた行方不明事件、取り残された迷子の少年霊。日常に起きる怪異をめぐる短編集!
著者等紹介
沢村鐵[サワムラテツ]
1970年岩手県釜石市生まれ。2000年『雨の鎮魂歌(レクイレム)』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Junichi Yamaguchi
34
『迷子係』… 沢村さんの側面を見た感じ。 優しいホラー⁈と言えばいいのかな⁈ 主人公の人となりをより知りたくなる物語。。2018/04/26
坂城 弥生
24
不思議な話の短編集。続きがあったら読みたい。2020/07/27
昼夜
14
優しい迷子係の慎治くんと話してみたくなりました。続編も読みたいです。2018/04/19
ぴよ子
12
ホラー連作短編。日下慎治という謎の青年が、すっと現れて奇妙な事件を解決していく。恐怖というよりは、すっと冷えていく、そんな感じで雰囲気がとても好きでした。日下慎治が謎のままなのでもっと深く読みたいなと思いました。プロローグということなので、続きが楽しみです。2018/03/15
かおすけ
11
【NetGalleyJPからのゲラ】3/5に刊行されています。スポーツクラブでの水泳の練習中に、不気味な体験をした明彦。学校を早退して山手線に乗って帰宅中に、異世界に連れて来られた祐仁。高校生のときの恐ろしい体験から、猿の相手ができなくなった獣医の則子。マンションの駐車場から出られず、住人を脅かして遊んでいる幽霊の雄飛。どの話にも登場する日下慎治。祓うわけでもなく退治するわけでもなく、異界のものである相手の存在を認め、話し相手になる。慎治のそんな優しさに救われるものたち。心温まるホラーでした。2018/04/22