潮文庫<br> カント先生の散歩

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潮文庫
カント先生の散歩

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  • サイズ 文庫判/ページ数 181p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784267020551
  • NDC分類 134.2
  • Cコード C0195

内容説明

難解にして深遠、時計の針のように正確無比で謹厳実直、容易に人を寄せ付けない…そんなイメージがガラガラと崩れてしまう、人間「カント先生」の生涯を描いた伝記風エッセイが、待望の文庫化。就職、友情、お金、そして老い―さらに「批判三部作」完成までの知られざるドラマを、ドイツ文学者で名エッセイストが優しい筆致で描く。

目次

バルト海の真珠
教授のポスト
メディアの中で
友人の力
永遠の一日
カントの書き方
時代閉塞の中で
教授の時間割
独身者のつれ合い
カント総長
一卵性双生児
フランス革命
老いの始まり
検閲闘争
『永遠平和のために』
老いの深まり
「遺作」の前後
死を待つ

著者等紹介

池内紀[イケウチオサム]
1940年兵庫県姫路市生まれ。ドイツ文学者、エッセイスト。主な著書に『ゲーテさんこんばんは』(桑原武夫学芸賞)、『海山のあいだ』(講談社エッセイ賞)、『恩地孝四郎』(読売文学賞)など。訳書に『カフカ小説全集』(日本翻訳文化賞)、ゲーテ『ファウスト』(毎日出版文化賞)など。山や温泉、自然にまつわる本も多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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chantal(シャンタール)

85
カントは哲学者である、これしか知らないのになぜか積んでた本😅ドイツ人だとは知っていたが、正しくは東プロシアのケーニヒスブルク生まれ、現在のロシアのカリーニングラード、欧州の歴史の複雑さを感じさせる。フランス革命を支持していたらしいが、そのくだりで浪費型のモーツァルトと貯蓄型のハイドンの対比の話があり、どちらの生き方が正解かは言うまでもないとある。私はハイドンかと思ったらモーツァルトらしい。人生楽しく好きに生きるべきって事か😅第9条の基本的理念であるカントの「永遠平和のために」は読んでみたい。2021/10/03

mikio

7
最初からやたらに線を入れたりしない。こまかいことにこだわらず、また難しい語彙の使い方にとらわれず、全体をおおまかにながめ、流れを頭に入れておく。カント先生がこう教えてくれました。とはいえ、三批判書はやっぱりやめておこうと思っています(笑)。政治が閉塞した18世紀という時代、カント先生の日常生活とともに人間的魅力も知ることができました。2025/02/22

日曜読書人

6
カント先生の老いゆく姿に、とても親近感がわきました。2018/05/23

のぞみ

4
哲学者カントがどんな人物だったか。純粋理性批判などの批判哲学を展開したカントの人となりをわかりやすく紹介。 哲学者というと気難しいイメージがあるが、どうやらそうではなく社交的な人だったらしい。これを読んで純粋理性批判を読もうかという気になるかというとそうはならなかったが…。2016/12/23

yasuhitoakita

2
カントのイメージがかなりアップデートされる一冊。就職に苦労した田舎の清貧かつ孤独を好む大学教授というのがこれまでのイメージだったけど、ケーニヒスベルクは意外やハンザ同盟の中心地で当時は栄えた都会だったとか、友人である英国の商人グリーンとの対話によってかの「純粋理性批判」も出来上がったとか、同時にグリーンの助言もあって結構な財産を築いていたとか…何よりカント先生が好きになれる一冊だと思う。オススメ。2017/05/28

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