荒野の胃袋

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 141p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784267019883
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

内容説明

おいしいものにまつわる50のショート・エッセイ。

目次

春―にぎやかな筍(今年もお弁当;にぎやかな筍 ほか)
夏―切ない梅酒(外食考;大人な茄子 ほか)
秋―夜とロシアとコロッケと(ろくちゃんの茄子;煮込みの明日 ほか)
冬―おせちを作る理由(「ごろっとしたごはん」考;レディとトランプのスパゲッティ ほか)

著者等紹介

井上荒野[イノウエアレノ]
1961年東京生まれ。成蹊大学文学部卒。1989年、「わたしのヌレエフ」で第一回フェミナ賞、2004年、『潤一』で第一一回島清恋愛文学賞、2008年、『切羽へ』で第一三九回直木賞、2011年、『そこへ行くな』で第六回中央公論文芸賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

すい

91
一言で言えば作家井上荒野さんの食エッセイなんだけれど、読んでいる間中ほわほわした楽しさが味わえた本作。 素直に読んでよかったなと思えた。 食って、生きていく上で本当に大事だと思う。 家庭は食卓を一緒に囲むことで家族になっていくのかな、とか、そんなことを考えながら読んだ。 その中で生まれる想い出の深さや滋味に感動すら覚えて、小説以上に色々な感情を貰えたエッセイでした。 2014/11/13

あつひめ

88
イラストがいい‼︎いや、文章も興味をひくものだからイラストも引き立つのかもしれない。料理上手は、応用力や探究心が人より勝る結果かもしれない。どの料理も、もっと詳しくレシピが知りたくなるほど。でも、大さじ何杯とかそういうことで表せる味じゃないのかも。野生の感のような絶妙な匙加減なのだろう。人生のうちであとどれだけ食事を摂るか。食卓を囲む時間があるか。そういうものを大事にしないと人生損しちゃうのかも。自分なりの工夫で人生を豊かにしたくなった一冊。2015/05/26

ぶち

84
食べることのありがたみ、嬉しさ、作ることの幸せに溢れている小説『キャベツ炒めに捧ぐ』の作者・井上荒野さんの食にまつわるショート・エッセイ集です。 家族4人で囲んだ食卓の思い出、結婚して夫と二人の食事、ときに一人で食べる楽しみ… 短い文章で語られる食卓の状況は、もう少し読みたいという気持ちになりつつも、一つ一つのエピソードがじんわりと染みてきます。食べ物の話には味や匂いと共に何かしらのドラマが潜んでいて、それが余韻となるからなのでしょう。台所に立って何か作りたくなるエッセイ集です。2025/03/30

なゆ

67
小説に出てくる料理も、なんだか無性に美味しそうな荒野さん。味わいのあるカラーイラストと共に、井上家の食卓を覗かせてもらってる感じのエッセイたっぷり。食べ物だけでなく、子供の頃の食べ物にまつわる思い出や、お母様の食へのこだわり、お父様との記憶、夫婦の食卓での会話など、しみじみする。私ももっと食べることを大事にして楽しまなくては。老いたお母様の「もう粉を打つ体力はないわ」の一言に切なくなり、〝うっかり持ってしまった家庭の中でいつも途方に暮れていた父〟の記述に、鋭くも温かい観察眼だなあと。鰤かぶらは作らねば!2014/10/02

ゆきち

64
とても美味しく読みました。荒野さんは心の底から食いしん坊なんだとわかります。食べることに妥協をしない。『主婦の昼ごはん』でそれを特に感じます。軍鶏でポトフをつくってスープが100ccほど残った。次の日のお昼は一人。何を食べようかと考えて作ったものに、さすがだと思わされました。わたしなら手間をかけずにごはんにスープをかけてなんちゃってリゾットくらいで終えちゃうけど、荒野さんはそういう時こそちゃんと美味しく食べたいお方。イラストも美味しそうだし、真似したくなる料理もいっぱい。コンビーフサンドを真似してみよう。2023/11/08

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/8232292
  • ご注意事項

最近チェックした商品