内容説明
「前向きな心、感謝、人を思う祈り」が脳を活性化し免疫力を高める。
目次
はじめに―脳科学が示す、「幸福」な生き方
第1章 脳に与える祈りの影響(行動による祈りの違い;体のバランスをよくする祈りとは;「よい祈り」をつづけると、よい方向に変わる;脳を活性化する「愛情ホルモン」 ほか)
第2章 脳科学からみた幸福な人、不幸な人(幸福感を科学的に測るには?;利他行動は、脳にとって「快感」でもある;祈りがもたらす鮮烈な幸福感;困難を乗り越える達成感を、脳は喜ぶ ほか)
エピローグ―逆境こそが脳を鍛える
著者等紹介
中野信子[ナカノノブコ]
医学博士/脳科学者。東京大学大学院医学系研究科脳神経医学専攻修了。フランス原子力庁サクレー研究所でのポスドク(博士研究員)経験を経て、執筆活動を開始。脳科学の基礎をふまえつつ、「人間」についての研究を深めている。旧姓、原信子(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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gtn
47
ネガティブな祈りをすると脳内にストレス物質のコルチゾールが分泌され、ポジティブな祈りを行えば快感物質のドーパミン等が放出される等、「祈り」を科学で説明しており、決して気休めではないことが分かる。さらに著者は、「利他の行動」が多幸感を生むと説くが、この場合の他人には家族も含まれることに注意したい。実際、家をないがしろにして走り回り、娘にそっぽを向かれた知人がいる。2021/01/23
みゃーこ
43
人間の幸福感、「祈り」によってもたらされる「快感」を脳科学の見地から分析。怪しい本ではありません。2012/08/15
かず
36
祈り。個人的な願いから「宇宙が平和でありますように」なんて大きなものまでありますし、逆に誰かを貶めるような祈り(呪い)もありますが、著者は専門の脳科学をもとに、仏教(日蓮宗に依拠)にいう「利他の祈り」がどれだけ健康に良いか、ということを科学的に説明されております。「他人の幸せを願うのがなぜ自分の健康に役立つのか」というと、他人と自己が同化しているからだ、と記述されています。この感覚は、宗教的感覚を持たないと充分に理解できないかもしれませんが、類書がないので、興味のある方は是非ご一読ください。2018/07/23
breguet4194q
34
宗教を頭ごなしに否定したり毛嫌いしたり他人ごとと思う人に読んでもらいたい一冊です。その態度が損をしていることが脳科学の立場からわかります。平易な文体で、専門的な単語も少なく、読みやすいです。2020/01/03
テツ
33
やがて訪れる未来で自分の大切な人が幸福に満たされていますようにと祈ること。人間にしかなし得ない人間特有の行為である祈り。いわゆる利他の祈りが自分のメンタルも安定させるということ。「情けは人のためならず」ではなく、正に「祈りは人のためならず」 自分の大切な人が今この瞬間も、明日も明後日も涙することなく健やかに過ごせますように。人間の幸福はきっとそこにしか見出せない。2018/10/29