内容説明
パリ市街で自由を求める民衆がおこした武装蜂起は、一夜明け、政府軍との壮絶な決戦の時を迎える。なにかに引き寄せられるようにバリケードに集ったマリユス、ジャン・ヴァルジャン、刑事ジャヴェール。コゼットはマリユスからの知らせを待ち続けるが―。「このドラマのほんとうの題名は『進歩』なのである。私があげるこの叫びこそ、私の思想のすべてなのだ」壮麗なドラマは、その結実をみる大団円へ―。
著者等紹介
辻昶[ツジトオル]
1916~2000。フランス文学者。東京大学大学院修了。東京教育大学教授、白百合女子大学教授を歴任。東京教育大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はる
13
最後の1冊、やっと読めた!初めは時間がかかったけど、次第に夢中になってた。ジャンバルジャン、本当に謙虚で素敵な人だな。謙虚で、誠実で、いたるところで泣けてしまう。バリケード組んで革命を目指して、最後は反徒となって散っていった若い命。そこでずっと見守ってマリウスの命を救ったジャンバルジャン、命に代えても助けてあげて。最後には真実が伝わってよかった・・。ミュージカル、観てきます!2017/10/10
viola
8
これで完結です。読んで良かった!泣けました・・。アンジョルラスの演説がかっこいい。マリユスの祖父は典型的な頑固親爺だったけど・・涙なしには読めません。あまりにも登場人物が現実離れしていると言われているけれど、テナルディエ以外はそうでもないかな?『モンテ・クリスト伯』と似通っている部分が結構あるように感じました、これが好きならこっちもお好みかもしれません。全体を通してギリシャやローマなどの古典からの引用多めでした。知らなくても読めるけど、やっぱり勉強しておくべきですねー。2011/08/16