潮文学ライブラリー
レ・ミゼラブル〈1〉

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  • サイズ B6判/ページ数 466p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784267018121
  • NDC分類 953
  • Cコード C0097

内容説明

家族のためにわずか一個のパンを盗み、19年間牢獄につながれたジャン・ヴァルジャン。ミリエル司教の人格にうたれた彼は、社会への憎悪を捨て民衆愛あふれる市長「マドレーヌ氏」へと生まれ変わる。市長の出自に疑いを抱き、つけ狙う刑事ジャヴェール。不幸な宿命に翻弄されるファンチーヌ、コゼットの母娘。ナポレオンが惨敗し、歴史から退場した1815年のフランス。壮大な人間再生・民衆勝利のドラマが幕を開ける―。

著者等紹介

辻昶[ツジトオル]
1916~2000。東京教育大学名誉教授。東京大学仏文科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はる

7
やっと読み終えた。ジャンバルジャン、本当にいい人なのかわからない、心の中の葛藤が伝わってきた。裁判で冤罪だと名乗りでるまでの右往左往、やっぱりそうだよね、これで自分が生涯徒刑場だとなるといくら正しい人になろうとしても心揺らぐ。でも最後にはきっちりカタをつけて。すごいな。2017/09/11

viola

7
レ・ミゼラブルのミュージカルをTVで観て、完全にはまってしまいました。大好きだったこの名作を無性に読みたくなり・・・。純文学のイメージが強そうだけど、結構大衆文学的でとても読みやすく共感しやすいです。銀の燭台の場面では泣けます。盗まれた後の司教の台詞「だいいち、あの銀の食器はわたしたちのものだったのかね?」ジャン・ヴァルジャンがファンティーヌを知らず知らずのうちに苦しめてしまっていた理由にも納得。改めて、デュマの『モンテ・クリスト伯』に似ていますね~。2011/07/08

水瀬しあ

0
大作ですが、思ったより読みやすいです。訳もいいと思われ。悲劇の原因は社会であり、悪役のいない話、と聞いていましたが、誰もが少しずつ悪く、それが社会である、という話のようにも思えます。…いや、某夫婦は悪役だと思いますが。当時の社会の様子が細かく語られているのも興味深かったです。2013/08/29

バグマン

0
過去に犯した罪の念に苦しめられながら善良であろうとするジャンや、純真だった少女時代を捨てて娼婦になるファンチーヌなど、自己像の分裂に苦悩するキャラクターのドラマが激しく展開しています。友人に、ドストエフスキーの罪と罰が好きだと言ったら薦められたのですが、たしかに饒舌な文体という点でも、分裂に苦しむキャラクターという主題においても、ドストエフスキーと似ているような気がします。しかし罪と罰ほどのスリリングなサスペンス的展開はなく、挫折しそうな気がする…2013/08/22

Shinichi Domae

0
ヴィクトル・ユーゴーが17年かけて執筆した人道主義小説。 1本のパンを盗んだために19年間もの監獄生活を送ることになった 徒刑囚ジャン・ヴァルジャンが、 偉大なる聖人として生涯を終えるまでの物語。 私の最も好きなミュージカルは「レ・ミゼラブル」。 いつか原作を読みたいと思っていたが、 やっと読了することができた。 2000ページ以上の大作。饒舌。 一見ストーリーとは関係のないような ワーテルローの戦いや修道院、パリの下水道の描写が 延々と何十ページも続く。 しかしそこを読むと、後のストーリーに深みが2012/02/09

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