出版社内容情報
誘引の計
玄徳が劉璋に手をくだせないでいるうちに、張魯が攻めてきた。玄徳は劉璋の頼みを受け、葭萌関に向かう。
孫権はこの機会に荊州を攻撃しようとするが母に反対されたため、孫夫人に阿斗を連れて帰国させようとした。趙雲と張飛はこれを阻止し、阿斗を取り戻す。
張松が書いた玄徳宛の密書が劉璋の手に渡った。すでに劉璋を見限っていた玄徳はフウ城を奪い、ラク県へ進撃する。だがその途中、ホウ統を失う。孔明は荊州を関羽に任せ、ただちに救援に向かった。
張飛は巴城の厳顔を味方につけて早く進み、玄徳の危機を救う。その後も敵将を次々と味方につけるが、張任だけは説得に応じず、のぞみにより首を打たれた。
目次:
剣の舞/掌中の珠/曹軍の南下/日輪の夢/三つの策/武人の護り/紫虚上人/抜け駆け/湖の底/落鳳坡/引き潮/破軍星/草刈り/誘引の計/援軍到着/金雁橋
三国志関連地図
三国志通講座⑯「老将」 井波律子(国際日本文化研究センター教授)
三国志攻略法 村上政彦(作家)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kagetrasama-aoi(葵・橘)
37
「三国志」第十七巻。『落鳳坡の衝撃』この巻は “龐統” に尽きる。史実だからねぇ…。孔明と同等の軍師と言われる人物、もう少し見せ場が欲しかったけど…。 “嫉妬に似た感情” 、成る程ねぇ。2023/01/08
くぅ
28
いやぁ〜、やっぱこう、妬み嫉みが芽生えちゃうと失敗しちゃうよなぁ。しかも、この場合の失敗は生死に直結するから怖いわ。とはいえ、妬み嫉みを持っちゃう方がなんていうか人間らしさはあるわ。孔明はすごいけども、仲良くはなりたくないわ。敵にもしたくないけども。2020/03/20
Squirrel
10
鳳雛(龐統)と落鳳坡、本人の思ったような嫌な予感が当たりました。巻末の三国志通講座は「老将」について。「老将」といえば、黄忠でしょう。その最盛期が60代から70台というのが人並みはずれてると思います。そして、またそれなりにかっこよかったりするし。2011/05/12
今日は決算前
5
◎ 横山光輝による漫画三国志。この巻は劉備の入蜀の始めから描かれている。張松、法正、孟達による蜀への侵攻の勧めから、落鳳坡での鳳雛こと龐統の死、蜀の名将張任の死までが描かれている。その過程で多くの蜀の将達が劉備に従い、厳顔、呉蘭、雷同、呉懿が劉備の元に集まる。劉備の戦力も三国時代に向かう。【図書館本】2022/01/06
ふうてんてん
5
厳顔と張飛のやり取りがよかった。軍師を一人失ったのは残念。孔明も合流してどう反撃があるか楽しみ。2016/02/05