出版社内容情報
連環の計
長安の都は猛将呂布を従える董卓の天下となった。侍女貂蝉は親代わり・王允のために董卓と呂布を引き裂く計を実行。董卓は呂布によって討たれた。
その頃、曹操の軍勢は総勢百万となっていた。陶謙の部下に父を殺され曹操は徐州に向かう。だがその隙を呂布に狙われ、兗州を攻撃される。
目次:
孫堅立つ/荊州攻略/凶兆/王允のたくらみ/亀裂/絶纓の会/董卓暗殺計画/曹嵩の死/休戦勧告/悪来典韋/罠と罠
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kagetrasama-aoi(葵・橘)
35
「三国志」第四巻。『呂布と曹操』あの“貂蟬” が登場。中国古代四大美人の一人です。因みに後の三人は楊貴妃、西施、王昭君。そして「連環計」の話。「横山三国志」では貂蟬は自害しています。いかにも日本人好みの翻案ですよね。「伝国の玉璽」のエピも語られて読みどころ一杯の巻です。2022/10/06
くぅ
30
なんだかなぁ。曹操にしても呂布にしても些か考えが甘く軽率な気がしないでもない。そして誰かのセリフにもあったが呂布はつくづくツイてない。呂布がこれでもう少し考えるタイプで尚且つ運を持っていたら歴史は変わっていたような気もする。あと、ゲームでは色っぽいが戦力にならないのが貂蝉のイメージだけど、なかなかやりおる女子でした。なんだかんだで美人は怖いわ、やっぱり。2019/11/24
アポトキシン
14
天下を取れた曹操と取れなかった呂布の差はやはり知力だろう。曹操は幾多の絶体絶命のピンチがあったが、人に頼るというある意味では謙虚さと、ここぞの場面で知恵が回ったので生き残ることが出来たと思う。孫堅、董卓は独りよがりで、呂布は向こう見ずな性格が彼らの墓穴を掘ったのだと私は思う。この巻での一番の感動シーンは貂蟬という女性の勇気である。ネタバレになるので具体的には言えないが、彼女の勇気が停滞していた時代を動かした訳である。2019/12/16
Squirrel
14
貂蝉(ちょうせん)が頑張った。男ばかりで話が進んでいたので強く印象に残りました。後半は曹操のピンチにハラハラしながらも、これから大きくなっていくであろうことが伺えます。死なない運も実力のうち。2011/04/21
今日は決算前
3
◎ 漫画で描かれる三国志。この巻は、董卓全盛期が描かれ、董卓、呂布、貂蝉の連環の計、そして曹操が力をつけてくる様が描かれている。だが、曹操が力をつける下りには不満がある。曹操が力をつけたのは、力のある青州黄巾党を自分の勢力に取り込んだ事にあると思っているが、それはさらっと語られてしまった事。確かにドラマ性は無いので、描くのが難しかったのかもしれないが。【図書館本】2021/11/19