内容説明
東京・中央線沿線に住む三十代後半の子供のない主婦・小知子。スポーツクラブで知り合い親しくなった友人の薊子が、何も告げずに突然姿を消す。自分の中から持ち去られたものがあるような不安に駆られて、小知子は彼女の行方を追う。その先々で奇妙な人物達に出会い、探索は曲折する。何が隠されていて、何が見えないのか―。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よし
5
「横断歩道」という題はなぜつけられたのか? ずっと考えながら読んでいた。スポーツジムで知り合った薊子の失踪。それを探りに行く。そして、ヒントを与えてくれた、プールで”御百度詣り”のように歩く謎の老人、毛利。小知子は懸命に二人の手がかりを求めていく。・・・何ともどんよりとした雲は、最後まで消えずに、彼女たちをおおっていた。2016/01/23
sohya_irej
1
スポーツクラブでの友人を最近見かけない…との主婦の訝りに始まるお話。友人の失踪?や水中の知人との陸上での遭遇など、生活の普通が少しずつずれていく様を描く。大々的にサスペンス、というのでもなし、ごく一般の主婦が恐る恐る非日常を捜し求める小説と見れば良いのかなー。2014/01/30
mare
1
主人公目線で読み進めてたつもりだったが、書き手の微妙ーーなひそかな第三者視点風文章が急に気になってしまい途中からはト書きを読んでる気分になってしまい、読み流す感じに。いや内容視点は好きな方なんだがなんとも言えなく…。あえてそう表現する書き手の本と全くそんなことを感じさせない書き手とこの微妙な違和感を覚える書き方など手法によって読み方が変わるんだなぁ…なんて変なところで感心。/探す人探される人消える人いる人。誰でもいつでも消えることができる。する人しない人。2013/11/02
イタチ
0
スポーツクラブで知り合った友人とまでは言えない人達がある日忽然と姿を消してしまう。いつもあると思っていたものがなくなることの不安と寂しさ。読んでいてまるで迷路の中を歩いているような気分になった。すっきりとはしないが最後には希望がみえる。2017/10/26
さお
0
もっとミステリーかと思ったけど、そうでもない話だったなあ 最後は流し読みになってしまった・・・・2012/09/08
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