内容説明
人間愛に満ちた詩人、ジャーナリスト、思想家―四十二年の短い生涯をかけて「師弟の道」をつらぬいた不屈の革命家がここにいた。
目次
第1章 迫害と人生(流罪の讃歌―千年先を見つめる眼光;師弟―限りなき向上の軌道;家族―その人間愛を世界に広げて ほか)
第2章 民衆と共に(使徒と民草―無限の活力への信頼;民衆の教師―対話と行動の戦人;リーダーシップ―先覚者の苦悩と決断 ほか)
第3章 詩心の周辺(心の詩―人間と宇宙の交響;人道の闘士―永遠なる魂の獅子吼;父から子へ―体験、精神の継承)
著者等紹介
ヴィティエール,シンティオ[ヴィティエール,シンティオ][Vitier,Cintio]
ホセ・マルティ研究所所長。1921年アメリカ生まれ。1935年キューバの首都ハバナ市に移住。ハバナ大学で公民法博士号を取得。ラスヴィージャス中央大学スペイン学部長など大学で教鞭をとる一方、『ヌエバ・レヴィスタ・クバーナ(キューバ新誌)』の主宰をはじめ、『国立図書館誌 ホセ・マルティ編』『マルティ年鑑』『サラ・マルティ』など諸誌の主幹、翻訳書の執筆など、長年にわたりマルティに関する膨大な量の出版活動に尽力。マルティ研究の第一人者
池田大作[イケダダイサク]
創価学会名誉会長。創価学会インタナショナル(SGI)会長。1928年東京生まれ。創価大学、創価学園、民主音楽協会、東京富士美術館、東洋哲学研究所などを設立
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ロビン
18
キューバの詩人、ジャーナリスト、思想家で独立革命家であったホセ・マルティについて、ホセ・マルティ研究所所長であられたヴィティエール氏と、池田創価学会名誉会長が語り合った対談集。フィデル・カストロが「キューバ革命は(今は亡き)ホセ・マルティが指示したものだ」と答えたことは有名。家族を深く愛しながらも、家族からは革命に人生をささげる崇高な生き方を理解・支援されなかったマルティの姿には悲しさもあるが、環境に負けず志を貫いたことに励まされる思いもする。マルティのような無私高潔の革命家を持ったキューバ人は幸福だ。2021/10/15
ロビン
15
再読だが、付箋までつけて読んだのに余り覚えていなくて非常に新鮮な気持ちで読み、深く感銘を受けた。「マルティを俗眼で見てはならないのです」とヴィティエール氏は語る。殉教さえ覚悟の上の、使命を帯びた「使徒」たるものの崇高な精神の輝きは俗人には眩しすぎ、矮小化してしまいがちであるが、勇気をもって正視眼でこの偉大な革命家を見つめなくてはなるまい。池田先生はご自身も「革命は死」との覚悟で戦ってこられたゆえにマルティの命を賭してキューバ民衆に尽くし抜いた高い境涯を正確に理解しておられる。非常に内容の濃い名著である。2024/04/28
がんぞ
3
ホセ・マルティは1851年生れ。16歳で投獄され1年半で亡命。第二次キューバ独立戦争1895〜98を指導。当時スペインは植民地を独立ではなくアメリカ合衆国の蚕食により失いつつあった。1959年逮捕されたカストロが『指示を承けたのは、ホセ・マルティにだ!』で有名になった。この本は2001年、池田大作が東南アジアに(現時点での)最後の外遊した頃。池田のキューバ訪問の思い出誇示。資本主義の行詰り、資源浪費と欲望喚起による終末感だけを見ると社会主義は正しいかも知れないと思える。使徒とは大いなる使命に自己犠牲する者2014/03/20
Chikke
1
ホセ・マルティの生き方を多方面から考察し、尊敬し、その功績を讃えた対談の様子が収められている。池田氏が主張されている人間主義またその師匠である戸田城聖の思想と、ヴィティエール氏が研究されているホセ・マルティの持つ考え方を照らし合わせて重なる部分が多くあったことに感銘を受けた。ホセ・マルティについて写真もあり、外見も含めよく知ることができる。また、その他にも著名な知識人の言葉を引用され、充実した対談だったということがひしひしと伝わってくる、ボリューミーな一冊。また機会があれば読み返したい。2014/08/13
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