内容説明
盟友ブルーノの壮絶な正義の叫び。恋人ローマを襲う魔性のワナ。人間共和の世論を巻き起こし、永遠の都ローマに乗り込むロッシィは、民衆勝利の凱歌を挙げられるのか…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェルナーの日記
220
バチカン市国はイタリアの首都ローマに囲まれるように存在する。淵源は古代ローマの郊外にあり人の住む地域ではなかったが、聖ペトロが殉教した伝承があったため。聖ペトロの墓所とされたこの地に最初の教会堂が建てられたの始まり。19世紀イタリア統一運動の活発化し、1860年にイタリア王国が成立すると教皇領の大部分を占める教皇領が接収されたため、ローマ教皇庁とイタリア王国政府が関係を断絶。普仏戦争の勃発をきっかけにイタリア軍が残存教皇領も接収。教皇ピウス9世はこれを拒否し「バチカンの囚人」と称してバチカンに引き籠った。2022/01/11
マッピー
18
この物語には3本の柱がある。恋愛と宗教と革命。どれも中途半端な気がした。恋愛と宗教、または恋愛と革命だったらもう少し読みやすかったのではないか。かなり冗漫。まず、革命家は口が堅くなくてはいけない。そしてカトリックの司祭も警察当局も、業務上知りえた秘密は守らなければならない。登場人物の誰もかれもが感情によって行動しがちで、真に愛情で結ばれている二人は引き裂かれ、運命のいたずらで分かれ分かれの人生を送った父子は名乗り合うこともできず、過剰にドラマチックな展開の割にはボー然とエンディングを迎えることになった。2024/12/10
ゆりゆり
4
理想的な結末。理想的過ぎて、現実的ではない気がしたけど、こんなに素晴らしい結末を迎えられるような革命なら、人類も歴史から多くを学び、進歩・成長出来たら、そうあり続けられるよう反省、努力し続けることができるなら…そんな思いで胸がいっぱいになる大作でした。2014/11/12
えで
3
最後の最後で涙が出てきてしまった ローマの愛情の次元が違う もっと知られるべき名作 読んだ人の胸の奥深くに残り続ける。2020/09/19
ぽ
3
大好きな本です!ローマのような生き方をしたいし、ロッシィーのように情熱的で、信念の強い男性に憧れます!2014/03/09