感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
loanmeadime
15
灌仏会前に読み終わりました。悟りを開いてからも悩むブッダの姿に心惹かれます。仏典等に登場する人物と手塚治虫オリジナルの人物とが入り交じり、興味深くストーリーを追う内に、仏教発生に関わる人物たちについて、私なりにイメージを持つことができました。 何故か提婆達多に興味を持ちました。2021/04/07
Jas
7
火葬に恐怖を抱く、そんな感受性をいつまでも持ち続けていたい。死と向き合うからこそ、生とも真摯に向き合える。死ぬその日まで、よりよい生を模索し続けることが、「生きる」ということなのではなかろうか。ブッダは自身の煩悩について悟りを開いた後も、人々を救う方法について死ぬまで悩み続けた。救いの手を差し伸べたとしても、本人が受け取らなければ助けることはできない。他人にできるのは、あくまでサポートであり、最後に自分を救えるのは自分だけなのだろう。一生涯、生死に向き合い続けたブッダに、自分を重ねずにはいられない。2020/01/01
ぴよぴよ
4
とうとう終ってしまった。でもここから始まりでもある。全く仏教には関心がなかったのに、没頭して読んだ。自分が生きている位置を考えずにはいられない。20130109再読2011/08/21
Hiroki Nishizumi
3
いよいよ完結。「人間の心の中にこそ神が宿っている」「”仏”は天の教え、”法”は真理の教え、”僧”は正しい人々の集い、この三つに従い信じ犯すことがなければいつかさとりを持てる」・・・悩み続けるブッダを描く手塚治虫の力作だった。良かった。2012/12/01
ひなにゃんこ
3
★★★★☆ 「手塚治虫すげえ・・・!」と言うしかない。創作の人物と実在(とされる)の人物が、みんな生き生きと見事に調和していて、「これは史実?手塚治虫の創作?」と後で調べてみたら、真実と思ったら創作、創作と思ったら真実だったりして。若きシッダールタと最終巻のブッダ(仏像そのもの)を並べたら、とても同一人物とは思えないのに、読んでいると違和感なく変化していってるし!ブッダという人物を、本当に実在していたんだなと思わせてくれた。2010/09/18