出版社内容情報
追撃してきた張郃を、魏延と関興は木門道へと誘い込む。
退路を断たれた魏軍の兵士達は、1万の射手の矢を浴びて全て息絶えた。
司馬懿は自分も危険地帯に誘い出されていることに気づき、追撃を中止して引き揚げる。
帰国した孔明は、内政に力を入れ、3年問で蜀の国力を見違えるほど充実させた。
建興12年春2月、孔明は6たびキ山に出撃する。その総数34万。
司馬懿も直ちに45万の兵を召集した。両軍は再び渭水をはさんて対峙した。
目次:
木門道/六たびキ山へ/読みくらべ/敗軍/具眼の士/降伏者/夜襲/木牛流馬/車止め/捨てられた冠/夜襲/作戦露見/反骨の芽/火の陣/火と水/五十杖の刑/女服と飾り
〔付録〕
年表
三国志関連地図
三国志ビジュアル ねぶたに見る『三国志』の英雄たち 文/後閑英雄 写真/浦充伸
横山光輝マンガの軌跡―デビューから『史記』まで 米沢嘉博(マンガ評論家)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
どぶねずみ
37
木牛流馬は今現在農作業で使用する手押し車やリアカーの元か? 饅頭といい、孔明がこの世に発明して多くの庶民に馴染まれているものが数多く残っていることに驚きを隠せない。木牛流馬のよいところは、口の中にストッパーが隠されていることで、それがまた魏軍との騙し合いのネタになるところが面白い。命を懸けた戦いなのに面白いなんて言っては不謹慎極まりないが、それだけ孔明の行動には目を離せないところがある。いよいよ孔明の働き過ぎが仇となって、寿命が見えてきた(泣) 睡眠時間が短いと、寿命も短くなるのかな。2020/05/07
黒猫
13
魏の名将、張コウがついに死ぬ。孔明の知略の前に針鼠のように矢を浴びて。曹操、曹丕、曹叡の3代に仕えた忠臣を横山先生も思い入れがあったのか丁寧に描いているのが良い。さて、孔明と司馬懿も持久戦極まり、両陣営からは主戦派から不平不満が燻り出す。渭水ではついに司馬懿が孔明の策を見破り快勝する。司馬懿のスゴさは自分は孔明に敵わないと言いながら、粘り強く孔明と向き合う男らしいところ。孔明は、先帝への思いを抱いて心身磨り減らしていく感が悲哀を誘う。葫盧谷で司馬懿を仕止め損ねた孔明。そして運命の五丈原へ。。本当に名作。2021/06/06
(can´﹀`*)/
13
司馬懿vs孔明。孔明、攻めては敗れ、策を練り優位になるも、小さな功績に喜ぶ将たちに寂しさを感じる。わたしもさみしい。それ以外に魏延の不平不満の態度に陣中の乱れを案じる。呉の孫権も孔明亡きあとに魏延は災いをなすと予測してる。そうなのー(;´д`)孔明は司馬懿を打つと同時に魏延も。という作戦を練るも、天候に阻まれ失敗。魏延もまた孔明に対する不審をもつ。馬岱の男気がすごい*しかし蜀の行く末どうなるのやら。2014/04/19
0607xxx
10
蜀と魏の戦いに呉も加わり一進一退の戦いが続くなか「将がみんな小粒になってしまった」と嘆き、魏や呉を羨む孔明の姿が悲しくもあり、少し早いが、この長い物語の終わりを感じさせる。残り一巻…。2019/08/13
選挙ウォッチャーちだいそっくりおじさん・寺
10
冒頭、地味に魏を支えていた張合将軍が戦死。魏と呉が同盟を組んだというのは食料補給を怠けた李厳によるデマだった。そして関興の死。睨み合い腹を探り合う孔明と仲達。募る魏延の不満。孔明は呉を動かす。そして木牛流馬の発明と勝ち戦。魏は曹叡自ら出陣。呉にダメージを与える。孔明は火薬を使い仲達に大ピンチを与える。ついでに殺そうとした獅子身中の虫魏延も生き残る。馬ダイが渋い。話はいよいよ五丈原へ。2012/01/31
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