内容説明
江戸時代末期、薩摩の貧しい武士の家に生まれた西郷隆盛は、若いころに悲惨な農民の生活をみて心を痛めます。その後、尊皇攘夷の影響をうけ、幕府改革運動にのりだした隆盛は、さまざまな困難をのりこえ、薩長連合を成立。大政奉還・倒幕を果し、勝海舟と会見して官軍を江戸城に無血入城させます。明治新政府では廃藩置県、軍制の改革などを断行しますが、外交の問題で対立し帰郷。隆盛は鹿児島で私学校を設置し、青年の教育にあたりますが、政府に反乱して西南戦争をおこし、戦死。50歳を目前にその生涯をとじました。西郷隆盛の波乱に富んだ生涯をいきいきと描いた、小・中学生向き感動篇。
目次
大目玉の吉
農民の味方
西郷はわが藩の宝
安政の大獄はじまる
さすがの隆盛とほうにくれる
月照の最後
土中の死骨―菊池源吾
島で聞く桜田門の変
他人のしりぬぐいなどまっぴら
平野さん、こんどはあんたと死ぬ番
久光いかる―罪なき配所の月
寺田屋事件〔ほか〕