内容説明
この作品は、ある同窓会をおもな舞台に、ひさしぶりに再会したかつてのクラスメートたち８人の内的モノローグだけで構成された、ユニークな小説です。１０年制学校のこのクラスでは、最終学年のときに、貴重品の紛失事件をきっかけに、親しかったカップルの解消や、級友の排斥事件など、すっきりしないできごとが起こりました。卒業後１２年ぶりにはじめて開かれたこの同窓会で、思いがけなく、過去の事件の意外な真相が明るみにでます。同窓会は予期せぬドラマの舞台と化して…。出席者たちのモノローグは各人各様の反応と感慨をつたえながら、青春とは、愛とは、芸術とは、良心とは、といったことがらを多面的にふかく問いかけています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひなきち
16
読書会で紹介するため、再読。同窓会を舞台にして、登場人物がモノローグで当時のことを語っていく。最終学年で起こったブローチ盗難事件の真相が明かされるのと同時に、くもの糸のような人間関係の複雑さに痺れる。とにかく面白い。大好きな本。2018/09/23
wattey
1
クラスで起きた盗難事件。大人になってからの再会を、羅生門方式でつづる。児童文学なのに深い。
