出版社内容情報
一日のうち半日しか陽があたらない半日村。その貧しい村に陽をあてようとして,村のうしろにある高い山をけずる少年の一平……。 小学生低学年から
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
166
有名なお話、半日村。陽の当たらない場所では、動物だけでなく、草や花、湖さえも冷えきってしまう。風が吹くたびに貧しくなっていく。ここで長い間暮らしてきたのだろう。悩み続けた村を一人の若者の行動が変えていく。人力は非力なようで合わせれば大事となる。若者に生き甲斐が生まれ、村中の執念が増し、未だ陽射しは届かない土地が活気づいていく。寒風に消えることのない灯火。生きるためにいかに太陽が役目を果たしているか。恵まれているものに恵みはない。疑いの目、賛同の目、人間の心理、欲を、滝平二郎さんが木版画で巧みに描いている。2025/03/09
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
139
高い山の麓にあって、太陽が半日しか当たらない村。寒い風が吹き荒び、よその村の半分しか米がとれない。「山は動かせるわけないから仕方ない」。大人たちは悲しげに嘆くばかり。そんな村で、一人の少年は袋を担いで山に登った……。声高に主張する事も時には必要かも知れないけど、『背中でみせる』事で他人を動かすって素晴らしいと思う。焦らず、急がず、できれば楽しみながら続けていければ、山を動かすこともできるのかも知れない。9年をかけて作られたという木版画の絵本。1980年9月初版。2016/03/19
Willie the Wildcat
88
私欲の無い思いと行動力、そして継続力。伝える力と伝わる力。LeadershipとTeamwork。理屈ではなくまずやってみること!ビジネスでも同じ。久しぶりに読みましたが、毎回、日々の生活の励みになるような読後感。滝平氏の絵も表情豊か。本著では、その表情の変化も楽しみの1つ。2013/04/20
舟江
60
青の洞門の山版のようなストーリー。ストーリー以上に切り絵が素晴らしかった。何と言う表現力であろうか!2019/05/22
yomineko@ヴィタリにゃん
59
非常に寒い半日村。大きな山のせいで半日しか陽が当たらないからそう呼ばれている。一平は陽を遮る山を掘ってその土を湖に投げ入れることを繰り返していた。最初は馬鹿にしていた友人も大人たちも一緒に作業を続けた結果、山は削られ、一日中陽が当たる様になり、一日村と呼ばれる様になった🌞2024/11/15
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