出版社内容情報
人類は自然を破壊しつくし,ついに地球は滅んだが,生き残った地底の国とは?生命の尊さをさわやかな麦の穂にたくして描きます。 小学生低学年から
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遠い日
7
村上勉さんの絵に魅かれて。1974年刊行だが、まるで近未来の世界そのもの。人間の愚かな行いを鋭く指摘することばが痛い。空気の消費を咎められる世界には、容赦ないコンピューターまかせの判断が下される。ひと粒の麦が知らしめた世界の美しさは、人間らしい暮らしを思い知らせるものだった。2016/08/16
chacha子
1
ほんの短い絵本なのに、ここまで世界の根幹に肉薄した内容を描ききったさねとうさんの筆力に脱帽。一粒の麦と、その尊さを永遠に知らないコンピューター仕掛けの裁判官。人類の地下生活の間に、植生は秩序を取り戻していく。ラストは圧巻。
らんどるる
0
星新一のSFのような話。1974年に書かれたとは驚き。村上勉さんの絵がすてき。若いさねとうあきらさんと村上勉さんの写真が載ってる。絵本だが、小学生なら高学年でないと難しいかも。音読13分。2015/06/11
お~じろう
0
古い本です。たぶん30年以上前じゃないかな。でも,内容は今の世の中をほうふつとさせます。地下で暮らす人々。限られた空気の中で,深呼吸すると罪になる。罪を犯した人は地上に出なければならない。まるで,今の原発事故を思わせる内容。これを何十年も前から書いていたさねとうさんはすごい!!!2013/01/10
モリ
0
すごく考えさせられる。話も絵もすばらしい。復刻されてほしいです。2025/01/20