出版社内容情報
事実というのがぼくのお気に入りだった。事実はいちど手に入れたら、なくなったりしないから。
そんなぼくが、この夏、キセキとしかいえないような体験をすることになる。
「父親」を探す旅に出た男の子3人組の夏の大冒険。
キセキがキセキをよぶ、どたばたハートフルコメディ!
内容説明
夏休みがはじまる日、おばあが死んだ。おばあがのこした手紙を読んで、ぼくは血のつながった父さんに会いにいくことを決めた。こうして、ぼくらのとんでもなくキセキ的な冒険がはじまった。
著者等紹介
ピアソン,ジェニー[ピアソン,ジェニー] [Pearson,Jenny]
学校の先生。『フレディ・イェイツのとんでもなくキセキ的な冒険』が作家としてのデビュー作。イギリス北東部で夫とふたりの小さな息子とくらす
岩城義人[イワジョウヨシヒト]
富山県に生まれる。「うみべのまちで」(BL出版)で、産経児童出版文化賞翻訳作品賞を受賞
ビダルフ,ロブ[ビダルフ,ロブ] [Biddulph,Rob]
雑誌のアートディレクターをつとめたのち、絵本作家およびイラストレーターとしてデビュー。数々の絵本や児童書の挿絵を手がける。妻と3人の娘とともにロンドンにくらす(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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lovemys
9
男の子たちが思いつきで旅するとこうなるのだな(笑)ちょうど我が家にも同い年の男の子がいるので、ドタバタ加減が想像できる。目的を完遂しようとするところがいじらしく、旅の終わりの家族たちが良かった。最近のイギリスでは離婚も多く、家族関係が複雑になってるんだろうな。血縁関係にあるからって必ずしも愛情を注いでくれる訳でもないし、血が繋がってないからって愛情がないわけでもない。家族や友人って、巡り合えたという奇跡があるのだと思う。事実も大切だけど、信じたいものを信じるってことも時には必要なのかもしれないなぁ〜。2022/10/27
Incisor
9
少年3人の破天荒な冒険物語と思っていたら、ハートのど真ん中にすとんと落ちるあたたかいラストにぐっときた。タイトルに「とんでもなくキセキ的」とあるように、ありえない展開が続いていくのだけれど、どれもこれも思いがけないオチがつき、自分が主人公たち同世代(もうすぐ中学生)のころだったら、もっと痛快な気持ちで読んでいたと思う。作者紹介に、「学校の先生」とあり、納得。2021/08/20
ぱせり
5
次々に忙しく場面が変わる三人の珍道中に何度も笑ってしまう。なんだ、このドタバタは。と思うが、ドタバタの下から沁みてくるのは、主人公の本当の気持ち。キセキってほんとうはどういうものだろう。……思うのだけれど、今、ここにいる人に出会えたこと、それこそが最大のキセキではないか。2022/04/07
だいきち
0
前(最初)のお父さんに会いに行くために、友人二人と旅をする。現代版スタンドバイミー2021/08/24