出版社内容情報
デ・ラ・メアの詩の絵本。詩の世界と、絵の中での魔女たちの世界と子どもたちのハロウィーンの行事の世界がそれぞれ響きあう。
内容説明
子どもたちが、トリック・オア・トリートにでかけるころ。夜空には、星がいっぱい…そして、魔女もいっぱい!?おちゃめな魔女たち、いたずらだったら、まけてはいませんよ。英国の幻想文学作家W・デ・ラ・メア詩の絵本。
著者等紹介
デ・ラ・メア,ウォルター[デラメア,ウォルター] [de la Mare,Walter]
英国の小説家、詩人(1873~1956)。優れた児童文学作家、幻想文学・怪奇小説の名手として知られ、“幼な心の詩人”と称される。1947年、カーネギー賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェルナーの日記
199
『なんでもないなつの日』と同じ、”デ・ラ・メア”&”ラベイ”による絵本。デ・ラ・メアの掌編というべき詩をラベイのイラストで行間を埋めている。文学理論の中に”行間を読む”という手法がある。テクスト上には書かれていない内容を読者の想像性で補うといったもの。その手法が本作にも取り入れられていて、例えばイラストにはハロウィーンの夜に子供たちが各家々を回ってお菓子をねだる。この時家の扉をノックして子供たちは「お菓子をくれなきゃ、イタズラするぞ!お菓子か?イタズラか?」という。2017/05/09
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
119
三日月が銀色に輝く紫色の空に、ほうきに乗った魔女たちが飛び立ちます。下界には、思い思いのコスチュームに身を包んだ人々が歩いています。今日はハロウィン。とんがりぼうしのシルエットが月の光に浮かび上がり、星めぐりをしています。りゅう座から天の川、カシオペア、しし座、オリオン、シリウス……。ハロウィンの絵本だけど、オレンジ一色ではなく色合わせがきれいです。2015/10/10
吉田あや
101
児童文学や幻想文学も得意とするウォルター・デ・ラ・メアの楽しくリズムよく流れる言葉と、その世界を最高に素敵な景色にして見せてくれるカロリーナの絵が、素朴で楽しい本来のハロウィンナイトを俯瞰して見せてくれる幸せな絵本。楽し気にハロウィンの飾りつけをしている夜、空には次々に飛び立つ箒に乗った魔女たち。夕闇の中、黒く朧気に浮かぶ魔女たちのシルエット。月明りが優しく効果的に全面を照らしてくれているのも印象的。2017/11/08
nakanaka
96
素敵な絵本でした。ハロウィーンに馴染みのない私にとっては大して思い入れもありませんが徐々に日本でも定番のイベントになりつつあるのでしょうか。魔女たちも子供も大人も楽しんでいる様子が伝わってきて楽しめました。いろんな星座も描かれているので勉強にもなります。絵が醸し出す雰囲気が良い感じですね。2016/11/06
かりさ
76
英国の幻想文学作家、デ・ラ・メアの詩「夜に飛ぶものたち」に可愛らしいハロウィーンの様子を描いた美しい絵本。銀の三日月の光に照らされた空飛ぶ黒い影。ほうきにのった魔女たちのハロウィーンの夜の時間。絵本全体を染める紫色の星空が綺麗でとても心惹かれ癒されました。「トリック・オア・トリート!」魔女たちもこっそり楽しんでいて微笑ましかったです。2015/10/14