出版社内容情報
雪が次第に景色を白に変える魔法のような時間。デ・ラ・メアの詩のはりつめた美しさを、ラベイの絵が楽しいクリスマス絵本に昇華。
内容説明
きょうはクリスマス・イヴ。家族でクリスマスをむかえるじゅんびをしています。おりから降りだした雪は、しだいにあたりをまっ白に…英国の幻想文学作家W・デ・ラ・メアの詩の絵本。
著者等紹介
デ・ラ・メア,ウォルター[デラメア,ウォルター] [de la Mare,Walter]
英国の小説家、詩人(1873~1956)。優れた児童文学作家、幻想文学・怪奇小説の名手として知られ、“幼な心の詩人”と称される。1947年、カーネギー賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェルナーの日記
136
”デ・ラ・メア”の”Snow"(雪)という短編詩に”カロリーナ・ラベイ”のイラストで物語性を含んだ作品に仕上げている。作品にコマドリが登場するが、イギリスいるコマドリ(ヨーロッパコマドリ)は、12月中旬~2月中旬にかけてつがいを成して3月下旬から巣作り4月末~5月の初めには産卵する。よって本作のコマドリは、つがいをなす前で1羽だけの淋しい状況。しかし、ヨーロッパのクリスマスカードにはコマドリを描くことが多い。やはりこの時期につがいをなすことからクリスマスシーズンの”愛の鳥”というイメージがあるのだろう。2017/06/22
紫綺
109
白く冷たい雪が、ふんわり温かく感じるほっこり絵本。メリークリスマス♪2016/12/24
吉田あや
95
すべての音を飲み込むようにしんしんと降る雪と、色数を抑えたサンドカラーの中にポツポツと点在する柔らかな赤。騒がしい程の静寂を、心がふわっと浮き立つような赤の温かみで彩り、厳しい寒さを緩めてくれる。満点の星のように空いっぱいに散りばめられた雪の中、橇に乗ったサンタさんがやってくる夜。より深い雪を纏い、白く輝く幸福な朝。幸せと温かさの象徴として効果的に使われた赤で胸を染めたこまどりの歌がふたつ並んではなたれる日が待ち遠しくなる。2017/12/26
Kawai Hideki
77
ウォルター・デ・ラ・メアの美しい詩に、暖かい色調の版画を添えた絵本。ひとつひとつのフレーズは短いけれど、はっとする表現がちりばめられている。詩の言葉自体は、厳粛な寒さと美しさを感じる表現だが、描かれている絵は、赤い屋根や家の中のツリーや暖炉、外で遊ぶ子供たちなど、ぬくもりがある。表紙の銀箔押しの雪も奇麗。2016/11/05
☆よいこ
70
詩の絵本。どのページもそのままポストカードにしたい。雪の降りしきる冬の町。子どもたちはツリーを飾りつけ眠る。サンタクロースが屋根に降り立ちえんとつからプレゼントを届ける。朝喜ぶ子どもたちは、外に遊びに出て雪だるまをつくる。赤い胸のこまどりが見ていた景色▽クリスマス絵本。さらっと読むと2分。絵を楽しみたい2022/12/19