出版社内容情報
中学二年生の柊が転入したのは、私服で通う学校だった。ただ柊は家の事情で、サイズの合う上着を一着しか持っていない。ある日、ウワサ好きなクラスメイト「ゴシップたち」と揉め、唯一サイズの合っていた雨雲色のフーディの左ひじの生地をすりきれさせてしまう。
親に洋服をねだるのが心苦しい柊は、ある方法を思いつく。「エルボーパッチ」だ。「ひじ」を意味する英語のエルボーと、「つぎ布」を意味するパッチを組み合わせた言葉で、つまり「ひじ当て」だった。
学校生活、家庭事情、お金のこと……悩める中学2年生・柊のパッチワークストーリー。
【目次】