出版社内容情報
登場人物の性格や感情を強調する隈取りは、歌舞伎独特の化粧。役者、観客共々に、その芝居に没入させる魔力がある。本書は歴代の役者が工夫を凝らして伝えた164図を収載。 一般向け
目次
カラー口絵(石橋の隈;筋隈;むきみの隈;一本隈;二本隈;弁慶の隈;景清の隈;火炎隈;神霊仏の隈;亡霊怨霊の隈;実悪の隈 ほか)
隈取りの発生と歌舞伎への影響
隈取り・解説
著者等紹介
伊藤信夫[イトウノブオ]
1920年6月岩手県一関市に生まれる。1943年9月明治大学文科文芸科卒と同時に東京宝塚劇場に入社。1944年12月戦災により東宝を休職。1946年2月東宝を辞職、舟橋聖一氏の演劇アシスタントとなる。以後、「滝口入道の恋」「椀久松山の死」「源氏物語」「絵島生島」など舟橋作品の演出助手などをつとめる。1957年2月東宝・演劇部、嘱託となり「暖簾」「花詩集」「華麗なる千拍子」芸術座、宝塚歌劇団の東京公演の制作プロデューサーなどをつとめる。1966年8月国立劇場開設にともない芸能部制作室主査となる。1972年11月副参事・制作室長。1978年12月参事となり公演監事室長を兼務。1981年4月芸能部副部長を兼務。1986年4月国立劇場を定年退職。舟橋聖一顕彰文学賞の選考委員となる。1989年4月新橋演舞場・「花の生涯」の脚色、演出を行う。1992年10月寺島(尾上菊五郎)事務所顧問
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感想・レビュー
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小木ハム
11
「歌舞伎」の起源は出雲の阿国にあり、大変な人気を誇ったが風紀が乱れるとの理由で幕府に目をつけられ、業界全体が弾圧された。当時の江戸は弱い者が虐げられるのが常で「強きを挫き、弱きを助ける」歌舞伎は唯一の楽しみだった。厳しい条件付きで再開が許された歌舞伎に登場したのが初代市川団十郎(当時14歳)。「四天王稚立」という狂言でばさばさと悪人をやっつけ忽ち大評判となった。ちなみに彼の幼名は「海老蔵」という。代表的な赤い隈取りは「筋隈」といい、顔面の筋肉や骨格・血管を誇張するもので、強さ・若さの象徴である。2024/08/04
ヨーコ
1
9.中々のボリュームで、読み応え有り! 特に142ページの五代目菊五郎の自伝を紹介している部分、「戻橋」のエピソードは面白かったです。 2015/02/14
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