出版社内容情報
海辺の町が停電になった夜。すみちゃんのもとへ不思議な子があらわれました。
「まっくらぼん!ぼくとともだちになるとこわくないよ」
二人だけの小さな冒険が始まります。
内容説明
「みみをすましてごらん」かぜではっぱがこすれるおと。まどやドアをしめるおと。それから、ひとがはなすこえ。「まっくらだと、いつもよりちょっとにぎやかでしょう」まっくらだから見える、聞こえる、感じる、触れられる―なにげない毎日がいとおしくなる絵本。
著者等紹介
ながしまひろみ[ナガシマヒロミ]
漫画家・イラストレーター。北海道生まれ。装画や児童書の挿絵も手掛ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
72
絵本。暗闇がこわくなくなる話▽風の強い日、あかりがぱちんと消えて、停電になった。すみちゃんが怖いと思って目を閉じていると「ぼくと ともだちに なると こわくないよ」まっくらぼんが現れた。しおかぜにのって、すみちゃんとまっくらぼんは外に飛び出す。深呼吸するといろんな匂いがする。耳をすますと、いつもは聞こえない音が聞こえてくる▽困り顔のまっくらぼんは、やさしいおばけ?でした。2023.11刊2024/03/01
たまきら
37
昔、富士樹海の洞窟に入った時、真の闇がねっとり自分を包み込む感覚があってぞっとしました。巨大なナメクジみたいな…。こんなかわいい感じだったらよかったのになあ。2024/03/20
anne@灯れ松明の火
23
新着棚で。ながしまさん初読み。他の本を見ると、漫画家さんなのかな? 停電! まっくら! 怖い思いをする、すみちゃんの前に現れたのは「まっくらぼん」。てっきり、「オバケ! 怖いよー」と言うかと思ったら、順応性高いすみちゃんだった(笑) まっくらだからこそ、普段は見逃すもの、聞き逃すものに気づけるんだね。2023/12/18
ケ・セラ・セラ
19
昔は台風のたびに停電になったものです。外は強い風、ロウソクと懐中電灯で過ごす家の中は日常と違った独特の雰囲気がありました。さて、停電になった夜、怖がるすみちゃんの前に現れたのは『まっくらぼん』。「ぼくと ともだちに なると こわくないよ」って、この出現はびっくらぼんでしょ!確かに目を閉じると、臭覚聴覚がいつもより敏感になりますね。静かで穏やかな気持ちに。「みえないけど いるんだよ」2024/04/10
ふじ
19
とっても好き〜!停電、怖い!となるか、それとも暗やみと友だちになれるか。暗いからこそわかることがある。星の明るさ、色んな音に、匂いや風。目に頼らないからこそ豊かにわかるあれこれ。見えないけれど、まっくらぼんはそこにいる。2024/03/14