出版社内容情報
女の子は死にたくないと、それを歌にしました。
ねずみ、猫、ノミ、ウナギ…みんなが歌い継ぎ、歌は生き続けました。
アンネ・フランクの言葉に着想を得た著者初の絵本作品。
著者等紹介
小林エリカ[コバヤシエリカ]
1978年東京生まれ。作家・マンガ家。著書に、小説に『トリニティ、トリニティ、トリニティ』(第7回鉄犬ヘテロトピア文学賞受賞)、『マダム・キュリーと朝食を』(第27回三島由紀夫賞候補、第151回芥川龍之介賞候補)(共に集英社)、他(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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starbro
147
最期に第一弾を読んで、五部作コンプリートです。小林 エリカの絵が可愛いので、まだ救われていますが、そこら中から「わたしは しなない おんなのこ」の歌♪が聴こえてきて、ゾンビのように死ななかったら、完全ホラーです。 https://www.iwasakishoten.co.jp/book/b585821.html2022/03/11
☆よいこ
77
生と死をテーマにした絵本シリーズ。漫画家の著者が絵と文を書く▽死ぬのは嫌だな死にたくないな、と思った女の子は「♪わたしは しなない おんなのこ~」と歌った。それを聞いたねずみは歌を気に入って自分も歌った。女の子は年を取って死んだ。ねずみは子ねずみをうみ、歌を歌うねずみが増えた。やがてねずみの歌をきいた猫やノミたちやウナギが歌いだす。ずっとずっと未来の世界で、女の子が歌いだす▽「生きたい」と願ったアンネフランクに心を寄せる。2021年発行2025/04/07
ネギっ子gen
61
アンネ・フランクの言葉に着想を得た著者初の絵本作品。女の子は死にたくないと、思いを歌にした。鼠や猫や蚤や鰻が歌い継ぎ、歌は生き続けた――。ラストの言葉。【おんなのこは、おんなのこたちは、いま、いきていました】 著者は「あとがき」で、このように書く。<私は子どものころ、死んで、忘れ去られ、失われてゆくことが、怖くてしかたありませんでした。そんなとき、私はたまたまアンネ・アンネフランクの『アンネの日記』を読みました。そこには、こう書かれてあったのです。「わたしの望みは、死んでからもなお生きつづけること!」>⇒2023/02/19
空猫
38
♪わたしは 死なない 女の子♪ 一度読んだだけでは読み解けなかった。解説で『アンネの日記』に「わたしののぞみは、死んでからもなお生き続けること」という言葉に感銘をうけたから、とあり少し納得。自分が、自分の残した何かが、語り継がれるのは、死の恐怖を軽減するのか?それが死者への供養になると言ったのは誰だったか。2022/08/27
せっちゃん
24
不思議な感覚。わたしはしなないおんなのこ〜と、歌が引き継がれていく。ほとんどのページにピンクの色が使われていて、可愛らしく明るいイメージだけど、歌ってるネズミが歌ってる猫に食べられたり、しなないおんなのこ〜と、いう歌詞が不思議でした。あとがきに【アンネの日記】から、【わたしの望みは、死んでからもなお生き続けること!】と書かれてあることに作者は深く感動し、作家の道へ。なんとなく理解出来ました。なんども読んで、自分の中に刻み込みたいと思いました。2024/10/18
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- 和書
- 汚れた太陽 ソノラマ文庫