出版社内容情報
いえでもまちでも見ない日はないかがみ。恩田陸と樋口佳絵が描く身近にひそむ恐怖の世界。かがみを見るたびにこわさがよみがえる。
怪談えほんシリーズ〈第2期〉、恩田陸と樋口佳絵が描く身近にひそむ恐怖の世界。
いえでもまちでも、見ない日はないかがみ。かがみのなかはいつもあべこべ。少女とかがみをめぐるふしぎなお話。かがみを見るたびにふしぎな気持ちとこわさがよみがえる。
【著者紹介】
【恩田陸・作】 1964年、宮城県生まれ。早稲田大学卒業。1992年、日本ファンタジーノベル大賞の最終候補作となった『六番目の小夜子』でデビュー。2005年『夜のピクニック』で吉川英治文学新人賞、本屋大賞、2006年『ユージニア』で日本推理作家協会賞、2007年『中庭の出来事』で山本周五郎賞を受賞。著書に、『三月は深き紅の淵を』『光の帝国常野物語』『ネバーランド』『木曜組曲』『チョコレートコスモス』『夢違』ほか多数。ホラー、SF、ミステリーなど、さまざまなジャンルで活躍している。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
317
岩崎書店の怪談えほんは好きなシリーズで、恩田陸原作の絵本は初めてです。古代から鏡には魔物が憑き物ですが、現代にも脈々とつながっているようです。本来なら左右反転しただけで実際の姿が映っているだけのはずですが・・・鏡に映っている目が死霊の眼になっていて、紋白蝶を喰らっている姿は大変不気味です。この学校には過去悍ましい事件があったのでしょうか?2015/06/21
馨
316
恩田陸さんの怪談えほんということで気になり読了。どこにでもあるかがみが怖い存在になりそうです。子供はトラウマになったりしないのかな?学校の鏡なんて、そうでなくても古いものも多いし少しブキミな感じがします。2017/08/20
夢追人009
197
恩田陸さんの怪談えほんの一作目「かがみのなか」です。2冊目の「おともだちできた?」もそうでしたが、圧倒的に文字数が少なくて(数えたら170字足らずでした)、まるで詩みたいな印象ですね。やはり絵本は作画の完成度が重要で樋口佳絵さんは不気味な絵柄で素晴らしいお仕事をされたなと思いますね。恩田さんの詩的なアイディアと樋口さんのビジュアルの表現力がコラボして完成品となっていて、これは漫画家と原作者の関係に似ていると思いますね。鏡の中の私によく似た誰かは不健康そうな蒼白い顔でとてもこの世の住人とは思えないのですね。2019/06/04
匠
173
怪談えほんシリーズも6冊目。今回は恩田陸氏の作。これまで、恐怖感を感じるさまざまなものがモチーフとして取り上げられてきたけれど、そうそう鏡も忘れてはいけないよね。鏡に映ってるものは果たして本当に真実なのか。鏡に映る自分は他人から見た自分と同じなのか、すごく気になった時期があった。特に真夜中の鏡は見てはいけない気がして、今でも避けてたりするんだけど、この絵本を読んだら学校という場所がますます怖さを際立たせてる(笑)樋口佳絵さんの描く顔も恐ろしい。なんなんだあの目元。正視できないよ。2014/08/15
gtn
169
気分がふさぐときは、鏡の中の自分も同調するし、晴れやかなときは笑い返してくれる。他人も鏡かもしれない。相手を尊敬し頭を下げれば、見た目はどんな反応であれ、相手の心も自分に頭を下げているに違いない。2020/10/16