内容説明
動物は、言葉を話せないし、人間みたいに複雑なことを考えられません。だから、「動物は、よくできた機械である」という説をとなえた人がいました。あなたは、この意見に賛成ですか?反対ですか?動物っていったいナニモノ?―。
目次
1 深く考えるということ。
2 動物の体に人間の魂?
3 動物は話すのか?
4 動物は痛みを感じるか?
5 人間は動物に、「よいこと、悪いこと」の区別をもとめることができるのか?
著者等紹介
フォントネ,エリザベット・ド[フォントネ,エリザベットド][Fontenay,Elisabeth de]
1934年生まれ。哲学者、エッセイスト。パリ第一大学で哲学を教える。現在、ホロコースト情報委員会の委員長をつとめる。医療健康倫理委員会のメンバーでもある
カリアス,オーロール[カリアス,オーロール][Callias,Aurore]
イラストレーター、作家。パリの美術学校エコール・エスティエンヌを卒業後、ブリュッセルの装飾美術高等研究所ラ・カンブルで舞台美術を学ぶ。2003年より新聞、雑誌、子どもの本の分野で活躍。しかけ絵本も製作している
伏見操[フシミミサオ]
1970年生まれ。英語、フランス語の翻訳をしながら、東京都に暮らす(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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cozicozy
28
図書館で、偶然に出逢いました。“哲学”について書かれた本を読むの好きです。哲学って、数学のようにこれが答えだというはっきりしたものがない。10人いればそれぞれに異なる考えがある。自分の考えを語るのは苦手だけれど、いろいろな考えを知るのは楽しいです。知らないことが、自分では考えそうもないことを知ることができます。◆この本は、10代の哲学さんぽシリーズの第2巻です。動物は機械と同じだと言った哲学者がいて、動物実験が進められたことを初めて知りました。言葉を話すことができない動物をそのように考える時代があったから2013/11/10
モリー
23
人と同様に動物も法律で権利を守られるべきかを考える(哲学する)内容でした。古今の哲学者の言葉を手がかりに深く考えさせられました。この問題に関して、デカルトとルソーの考えは非常に対照的です。デカルトは動物が単なる機械に過ぎないという説を唱え、動物実験を可能にして科学や技術の飛躍的な進歩に影響を及ぼしました。一方、ルソーは「痛みを感じるのは、動物も人間も一緒だ。だから動物は、人間から不当にひどい扱いを受けない権利」を持つと主張しています。この考えは、動物を保護する法に影響を与えているように思われます。続く⇒2018/10/03
さき
6
正反対の意見を見る事ができ、子供だけでなく大人も深く考えられる良い機会となりました。2024/08/01
星野
3
図書館にて。十代の哲学さんぽシリーズ。ああ〜これはわかりやすくて良い!シリーズ全部読みたいな、むしろうちの学校の図書室に入れたい^^2011/12/16
朔麻
2
3巻が見当たらず、仕方がないので4巻目。動物に心はあるか。「痛み」というのは「痛い」という概念がなければ人間であっても感じないものらしいので、そういう意味では心のあるなしは関係ないのかな。動物にも赤子のように転んだら「痛かったね~」みたいな声掛けをし続けたら痛みを感じ始めるかもしれん。言葉を理解できたらの話だが。2017/11/14
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- 和書
- 我と汝・対話 岩波文庫