21世紀空想科学小説
何かが来た

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 237p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784265075027
  • NDC分類 K913
  • Cコード C8393

出版社内容情報

こんなことになるなんて、想像もしなかった。大人たちの脳が乗っ取られるなんて。ぼくの父さんも母さんも……。

日本SF作家クラブ創立50周年記念作品・第2弾!
こんなことになるなんて、想像もしなかった。大人たちの脳が乗っ取られるなんて。ぼくの父さんも母さんも…。元に戻すただひとつの方法には、過酷な運命が待ち受けていた…。

このシリーズは、日本SF作家クラブ創立50周年を記念して、日本SF作家クラブと岩崎書店のコラボレーションによって刊行するものです。
今のSF作家・SFファンが子どもだった頃、アーサー・クラークやジュール・ヴェルヌ、ウェールズ、小松左京や星新一、眉村卓らのSFに心躍らせて育ちました。その後、科学はめざましく発達したにもかかわらず、それらを踏まえたSFが子どもに向けてあまり書かれていません。「福島正実記念SF童話賞」を長年主催してきており、子ども向けSFを一つの柱としてきた岩崎書店として、今こそ届けたい「新作のSF入門シリーズ」です。

【著者紹介】
【東野司・作】  1957年、愛媛県生まれ。横浜国立大学大学院中退。テクニカルライターを経て、86年「赤い涙」(SFマガジン)でデビュー。主な著者に「ミルキーピア物語」シリーズ、「地球SOS」(早川書房)「よろず電脳調査局ページ11」シリーズ(徳間書店)「電脳祈祷師」(学習研究社)、「展翅蝶」(エニックス)など。日本文藝家協会会員、日本SF作家クラブ第17代会長。

内容説明

「父さん!」大きく呼んだ。二人の動きが止まった。ゆっくりと父さんが振り返った。首だけが動いた。首が振り返り、その動きにつながるように、肩が回って腰が回って…。まるで体の中にギアが入っていて、それが次々に連続して動いていくような、今にもキリキリとギアの音がしそうな動きだった。振り返った父さんがぼくを見た。確かにそれは父さんだった。父さんの顔をしていた。でも、父さんの目じゃなかった。

著者等紹介

東野司[トウノツカサ]
1957年、愛媛県生まれ。横浜国立大学大学院中退。テクニカルライターを経て、1986年「赤い涙」(「SFマガジン」早川書房)でデビュー。日本文藝家協会会員、日本SF作家クラブ第17代会長

佐竹美保[サタケミホ]
富山県生まれ。画家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

BlueBerry

32
一言で言うと子供向けのバイオハザードみたいな感じかな。禍々(まがまが)しさも大分薄められていますから、お子様達でも顔をしかめずに読みきれると思います。長さとか読み易さとかも考慮すれば割と良かったと思います。2013/09/15

そのぼん

22
子供向きのお話でした。主人公の住む町で両親を始めとする人々に異変が起きて・・・って感じでした。小中学生の頃に読んでいたらのめり込めたかな、と思いました。さらっと流し読みでした。2013/10/31

のこ

13
地熱発電所で起きた事故。その説明を聞きに行ったはずの両親は戻らなかった。しかしその日の夜、自分たちの家に灯りがあることに気付き、急いで帰った。そこにいたのは、まるで別人のような両親だった…。■…正直、何度も「ウッ」となりました…。児童書ですが、小学生が読んだらトラウマになるんじゃないだろうか。■戦争はその時代だけのものではない。残されたものは今の自分たちをも蝕む。戦争は、何も生み出さない。■空想科学の本なので、「もしこうなったら?」という議論の話題としては良いと思います。…ただ本当に「ウッ」てなるけどね…2014/01/27

葉っぱかさかさ

6
考えすぎると、兎角生きづらいものだけれど、忘れてしまったほうが楽だからといって、忘れてしまうことにしてしまうのは、後ろめたい。それぞれが、生きていけるような選択をすれば、違う世界で生きて行くことになるのだな。とか、読後に思う。 モモカの事がハッキリした時点での、みんなの苦悩に同調してしまった。面白かったよ〜♪2014/01/23

しまめじ

4
隣町の奴らとの果たし合いの日、家に帰ると両親がおかしくなっていた…という一種の侵略サバイバルSF。世界は大きな戦争が終わってまだ日が浅いらしく、残された科学と文明を必要最小限の人間でやりくりしている感じ。そこに突然訪れる「何か」とは、少年の知らない世界のものである…という展開は基本を抑えつつ、先の展開が大地震を経た今の子供にはかなりリアルに感じられるものになるのかも。作者の中にはそれも含めて、大人の責任とはなにか、という意識があるのかもしれない。初恋のほろ苦さと同時に未来への目的も描かれていて、いい話だ。2013/10/09

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/6874134
  • ご注意事項

最近チェックした商品