内容説明
みなとのみえるおかのうえにぼくたちの家ができた。海のむこうからきた女の子、ミッシャとあそんだぼくと弟のたのしい日々…名作『ぼくは弟とあるいた』のすこし前のお話。
著者等紹介
小林豊[コバヤシユタカ]
1946年、東京に生まれる。日本画家。1970年代初めから80年代にかけて、中東・アジアをたびたび訪れる。その折りの体験をもとにした絵本で多くの読者を魅了している。絵本の作品に『せかいいちうつくしいぼくの村』(産経児童出版文化賞)『ぼくの村にサーカスがきた』(青少年読書感想文全国コンクール課題図書)など
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たーちゃん
19
息子は「〇〇くんも海がみたいなぁ」と言っていました。2022/11/21
ヒラP@ehon.gohon
18
三部作の最初の作品ということですが、家族揃っておじいさんとの関係性を考えると、不思議なループを作っているような作品です。 戦争が海の向こうにあって、その海が見える場所に暮らしている家族は、平和に包まれています。 続作では、その暮らしが戦争で壊され、兄弟二人でおじいさんの家を目指します。 三作目では、おじいさんが亡くなり、兄弟が両親を待ち続けます。 戦争が停戦となり家族が揃った風景を、この「ぼくの家から海がみえた」に思い描いたからです。 2018/01/10
anne@灯れ松明の火
16
隣市図書館で。先日読んだ3部作の1冊。書かれたのは2番目だが、設定としては最初。お父さん、お母さんと一緒に幸せな生活をしていた頃のお話。卵を売りに行ったのに、ガタガタ道で全部割ってしまう兄弟。それを責めることなく、オムレツを作ったお母さん。いいなあ♪ そして、そのオムレツが売れて、良かったねえ。大事にしていたアンズはここにあったんだね(^^)2013/06/19
Cinejazz
11
<小林 豊>さんの『ぼくは弟とあるいた』の少し前、戦争の影がしのび寄る、一家が離れ離れになる前の、小さな幸せの日々のお話しです。〝長い旅をして、ぼくたち一家は、むかし船乗りだったお爺ちゃんの生まれた町に着きました。窓からは港が見えました。冷たい海の匂いが流れていました。この部屋で、弟エルタンが生まれました・・・「さあ、仕事を探さなくては」お父さんは腕のいい大工でした。造船所の仕事に就くこのできたお父さん、そしてお母さんの夢は、港の見える丘の上に、ぼくたちの小さな家を建てることでした・・・〟2024/10/09
とよぽん
11
難民の問題を扱った絵本。子供にとっての生活の場や共同体、遊び友達などがいかに大切なものか、それを無残に移し変える大人や国の非情さを感じた。小林豊さんという作家のバックボーンを知りたくなった。2016/03/13