出版社内容情報
トリシャは絵を描くことが大好き。おしゃべりもできるのに、学校へ行くようになっても文字も数字も読めません。くねくねした形に見えるだけ。5年生になったとき、新しい先生がやってきたことで…。LD(学習障害)児の心のさけびと感動の出会いを描く絵本。 小学生低学年から
内容説明
本をよむことを、とってもたのしみにしていたトリシャ。でも、トリシャにとって、字もすうじも、くねくねしたかたちにしかみえません。クラスのともだちが、よめないことをわらうので、トリシャのくるしみはますばかり。5ねんせいになったとき、あたらしいせんせいがきました。せんせいは、トリシャの絵がすばらしいのにきづきました。そして、トリシャのひみつ―字がよめないことをしったとき、せんせいは、とくべつなれんしゅうをはじめたのです…。作者の自伝的なおはなしです。
著者等紹介
ポラッコ,パトリシア[ポラッコ,パトリシア][Polacco,Patricia]
あたたかくて、しかも、するどく問題を提起したストーリーを描く作者であり、イラストレーターである
香咲弥須子[カサキヤスコ]
大学卒業後、雑誌編集者、エッセイストとして活動。雑誌社退社後、作家デビュー。青春時代の心の揺れや、女性の心を深く掘り下げる小説のほか、翻訳書も数多く手がけている
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ネギっ子gen
65
トリシャは絵を描くことや本を読んでもらうことが大好き。なのに、読めない!ちっとも読めるようにならない。くねくねした形に見えるだけ。頭が悪いのかな。でも、新しい先生がやってきたことで――。LD(学習障害)児の心の叫びと感動の出会いを描く自伝的絵本。「訳者より」で、<子どもにとって、想像力を広げるためには、自分はできるという自信、自分は守られているという安心感が不可欠なのではないでしょうか。すべての子どもたちは、助けられ、守られ、導かれることを必要としています>と。巻末に、日本LD学会の上野会長の解説あり。⇒2021/08/04
あん
65
頭は決して悪くないのに、文字が認識できない故に文章がうまく読めない。そんなLD(学習障害)を抱えた少女が、理解のある教師と出会い、放課後の特訓を始めて本が読めるようになる物語。この本の著者パトリシア・ポラッコさんが自身の子供時代を描いた絵本です。読み進めていくうちに自然と目頭が熱くなりました。人はひとりひとりみんな違う。個性を認めて個性にあった教育や育て方をすることが大切だと、改めて気づかさせられました。「息子くん、お姉ちゃんと比べてばかりでゴメンね」と反省してしまいました。息子にも読ませてみます。2017/09/01
ぶんこ
49
識字障害と認識していたLD、学習障害が正しいらしい。著者がLD児だった小学校時代、本が好きなのに、字が読めない。同級生のエリックには酷くいじめられました。しかし5年生になった時に転任してきたフォルカー先生により、LD障害児にあった教育を受けられるようになり、本が読めるようになる。本好きにとっては大きな出来事。日本LD学会会長の上野氏の「この素晴らしい本を、世界中のLDの子どもたちに、そして誰よりもいじめっ子エリックに贈りたいと思います」エリックにと書かれているのを読んで感動。知るという事は大事ですね。2025/02/11
スプーン
47
再読、読むたびに感動。僕のフォルカー先生は英語のK先生。先生!あれからたくさん英語の歌聴きました!外国の映画もたくさん観ました。海外旅行した時、僕の英語通じたんですよ!K先生のおかげです。ありがとうございます。2019/02/16
Totsuka Yoshihide
44
私はフォルカー先生のような人になりたい。こんな先生に出会えたらみんな学ぶ楽しさをもっともっと知ることができるんじゃないかな? 本の表紙に蜂蜜を塗りたくなりました(笑)2022/01/24