内容説明
家族愛や正直・勇気・思いやり・労働などのたいせつなことを訴える「さんねん峠」「へらない稲たば」や、庶民が権力者への抵抗を機知で成功させる「うさぎのさいばん」などとともに、悲しい恋物語「天に帰らなかった山の精」なども収められたバラエティに富んだ朝鮮の民話集。在日朝鮮人二世の作家と画家が心をこめて日本の読者に贈る佳品十六編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
南
20
朝鮮の昔話は日本より怖いなぁ。バンバン殺されてる。でも次々読めるお話ばかりだった。2021/04/21
ヒラP@ehon.gohon
20
人の心にある、喜び、悲しみ、慈しみ、欲望、様々なものを、面白さでくるんで、読者の心に染み込むようなお話ばかりが集められた昔話集です。 朝鮮が儒教の国だからでしょうか、李錦玉さんの語りの素晴らしさでしょうか、ついつい絵本化されているお話を探したのですが、それほどないことが残念です。 タイトルの「さんねん峠」、「へらない稲たば」は秀逸ですが、どれもが響いてきました。2020/10/05
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
17
『 へらない稲たば / ウサギのさいばん / ケドリのろば / よわむしごうけつ / 牛のお面 / 家族なかよしのひみつ / ネギをたべた人 / さんねん峠 / ことばを話すやぎ / 金のふで / 海の水はどうしてからいの / ポンイミととのさま / かいこになったおひめさま / 天に帰らなかった山の精 / トルセのきびもち / かわうそとうさぎのちえ 』2021/04/07
わちゃこ
6
朝鮮の昔話が16話掲載されています。どれもとっても良かったです。1話目の「へらない稲たば」を読んで、なんて愛情あふれるお話だろうとジーンときました。「さんねん峠」も面白かったです。怖い言い伝えを、青年のとんちで見事にハッピーエンドに変えてしまいます。そこには人を思う気持ちがあります。日本の昔話と似ていますが、ちょっと違うような気がします。文字も大きくて読みやすく、文体もここちよかったです。フォア文庫とは岩崎書店、金の星社、童心社、理論社が協力出版している児童書のブランドと、今更ながら初めてしりました。2021/04/07
ゆにす
6
面白かったです。家族をおもいやるお話が多いのがアジアだなーと思いました。「うさぎさいばん」好きです。2017/06/26