出版社内容情報
中学の障害児学級を卒業して仕事についたあんちゃんは,気はやさしくて力持ち。ある日,長井老人を家につれてきた。そして……。 小学生高学年から
内容説明
美空ひばりと誕生日がおなじだというのが自慢の、ぼくのあんちゃんは十九歳、ぼくと八つも年がはなれている。中学の障害児学級を卒業して仕事についたあんちゃんは、あたまはよわいけど、気はやさしくて力もち、ぼくはずいぶん助けてもらった。あんちゃんはいろいろなところではたらいたが、行く先ざきで騒動をおこし、なんどもクビになった、そのたんびに、安田センセのせわになった。ある雨の日、あんちゃんはどこか品のある一人の老人をいえにつれてきた。長井さんというその老人との出会い、あんちゃんの恋、そして、ぼくの初恋…。いろんなことのあったあの一年。ぼくはあんちゃんのすごさと、人を恋するせつなさを知ったのだった。