出版社内容情報
ユニークな語感をもつ天性の詩人,草野心平。蛙に仮託して生命感あふれる詩を数多く書き残した心平の代表的な蛙の詩を収録。 小学生中学年から
内容説明
みずみずしい詩情・美しいことば。ユニークな蛙の世界を通してうたう生命のうた。
目次
たまごたちの界隈
おたまじゃくしたち四五匹
ひなた雨
鰻と蛙
五匹のかえる
えぼ
蛙つりをする子供と蛙
子供に追いかけられる蛙
梅雨
蛙のいる風景
相撲
煙
蛙になる
晴天〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
亮さん
15
蛙を思い、感じた素晴らしい詩集。ここまで思いやれるというのがすごい。以下、短い詩の中で好きなのを1つ。「子供に追いかけられる蛙」そして-十字路は警官と該当と自動車である殺されたっていい 知ってもらえばいい兄弟はいない2017/04/25
湘子
9
重松清の青い鳥に出てくる村内先生が生徒に紹介していた詩集。村内先生の言っていた「ぎゃわろっぎゃわろっ」が気になったので読んでみた。そしたら昔教科書に載っていた詩と再会して、自分がスラスラと暗唱できるほど覚えていたことに驚いた。大人になった今読むと、その斬新さに驚愕。子どものうちにいいものに触れるって大切なんですね。村内先生は本当に素晴らしい先生だとまたしみじみ。2012/10/27
もぐら
3
生命の循環の中に有る死は悲しくない(BEASTARSの海の生き物たちの考え方を思い出した)。その反面、核や爆弾、戦争がもたらす死への厳しい眼差し…ガリビラ自伝と、つづく新氷河時代にそれを特に感じて印象的だった。言葉の響きが天才。るるる葬送、ケロッケ自伝なんかのタイトルだけで心を持ってかれる。おたまじゃくしたち四十五匹で、からだ。ぼくたち別々だな。ひとりずつね。と気づくおたまじゃくしたち達がすごい。ハガレンの言葉で言う「全は一、一は全」を草野心平は蛙に見たのか。蛙に宇宙の理を見ている。天上天下。全く春。好き2022/06/19
もちもちかめ
3
これは買って手元に置きたい。詩はいいなあ。2015/12/17
Olga
2
とにかく詩が読みたい!と図書館で物色していて、タイトルに惹かれて手に取った。オノマトペが楽しい。2021/07/11