内容説明
明治時代に「妖怪博士」といわれ、『こっくりさん』などの怪寄現象や迷信を科学的に解明した井上円了のゴーストバスターぶり。岩手県遠野の里に伝承されていた昔話や怪奇な伝説を本にまとめた柳田国男と佐々木喜善。日清、日露、太平洋戦争にまつわる霊のしらせや幽霊などの話、そして「口さけ女」「人面犬」など現代の怪奇ばなしをおさめました。ハイテク時代といわれる時代、占いや降霊術がブームになるのはなぜなのか、その背景もさぐります。小学校高学年以上。
目次
1 妖怪博士井上円了の登場(怪談は未来都市にも;『こっくりさん』で授業中止さわぎ;小学生にもひろまる「降霊ゲーム」;日本最初のゴーストバスター ほか)
2 遠野の郷のふしぎな物語(ふたりの出会い;とり返された髪;笹原の怪女;さらわれた娘 ほか)
3 戦争、また戦争のなかで(たなびく白旗雲;神がかり的勝ちいくさ;赤帽の騎馬兵;八甲田山の雪中行軍 ほか)
4 子どもたちをふるえあがらせた口さけ女(遠ざかる戦後;サンシャイン広場を飛んだ人だま;全国をかけめぐる口さけ女の恐怖;「わたし、きれい?」 ほか)