出版社内容情報
あるよる、じぶんとすれちがった。「すきなひとがいるからおいかけてる」。
すきなひとなんていないのに。
でも……。
桜庭一樹と嶽まいこが誘う、夢のような満ち足りた時間。
内容説明
私とむきあう夢のような時間。
著者等紹介
桜庭一樹[サクラバカズキ]
1971年鳥取県出身。1999年「夜空に、満天の星」で第1回ファミ通エンタテインメント大賞佳作入選。『AD2015隔離都市ロンリネス・ガーディアン』と改題した同作で作家デビュー。2007年『赤朽葉家の伝説』で第60回日本推理作家協会賞、2008年『私の男』で第138回直木賞を受賞
嶽まいこ[ダケマイコ]
1985年石川県出身。金沢美術工芸大学卒業。書籍の装画などを手がけるほか、個展で作品を発表。2015年に『なんてことないふつうの夜に』で漫画家デビュー
瀧井朝世[タキイアサヨ]
1970年東京都出身。慶應義塾大学文学部卒業。出版社勤務を経てライターに。WEB本の雑誌「作家の読書道」、『きらら』『週刊新潮』『an・an』『クロワッサン』などで作家インタビュー、書評などを担当。TBS系「王様のブランチ」ブックコーナーのブレーンを務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
226
桜庭一樹は、新作中心に読んでいる作家です。書店を5軒廻ってようやく見つけました。著者の絵本は初読です。100憶年も待って出逢う人とは、どんな人なのでしょうか?私は待っても1年程度です(笑) https://www.iwasakishoten.co.jp/special/contents/02241/2019/06/03
やすらぎ
188
ある夜にすれ違った人。それはわたし。どこへ行くの。走って行っちゃった。空を見上げたり考え込んだり。本をひらいてその世界に行ってみたり。いろんなやりたいことはあるし、明日もやってくるけれど、すきなひとってどこにいるの。望遠鏡を覗けば遠くまで見えるけれど見えないもの。夜が明けて朝になっても、冬が終わって春が過ぎても、どこにいるの。冬の空には星がたくさん光っているし、街には多くの笑い声が響いているけれど、もうひとりのわたしはどこにいるの。きっとたくさんの光の中からひとつの星を探している。切ない恋を見つめる絵本。2023/02/12
ままこ
93
幻想的な世界で表現される恋待ち時間。難解で読み手の受け取り方も色々だろうな。2020/07/31
紫綺
83
絵本というには哲学で難解。人生終わる頃になって漸く自分を好きなる…という捉え方をしているのだが自信がない。でも絵は優しく美しい♪2019/06/16
aquamarine
79
とにかく、嶽まいこさんの絵にはっとします。なんて美しい絵。なんて美しい世界。さらさらっと文を読み進めてしまうと、最後のページで驚きます。私が今読んだのは…。最初に戻って何度も読み返し、読むごとに自分の中に世界が開き、更に明るく色づくのですが、今読んだこの気持ちと、いつかまた読み返したときに私の心に残るものはきっと違うのだと思います。もちろん読み手によっても。大人として桜庭ワールドを堪能しましたが、まだ恋をしたことがない子供たちは、これを難しいと思うでしょうか。でもこの美しい絵をたどって→2019/06/04