出版社内容情報
欲ばりの地主・オツベルから白象を救おうと仲間の象たちがオツベルのところにおしよせます。他に,十力の金剛石など4編。 小学生中学年から
内容説明
社会のなかでおこる不正やひずみをえぐりだす「オツベルと象」「ねこの事務所」の2編と、賢治がもっとも得意とした岩石鉱物の知識を駆使して描いた「台川」「楢ノ木大学士の野宿」「十力の金剛石」の計5編を収める。岩石鉱物についての註や詳細な解説を付し、作品理解の一助とした。宮沢賢治の傑作童話集!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やっさん
103
★★☆ 某所で「国語の教科書に載っていたトラウマ作品」みたいな紹介をされてたから興味本意で読んだけど、そこまでじゃなかった。高い労働意欲や奉仕精神は、雇用主や上司によって都合よく利用されてしまうという適例。2020/06/02
m!wa
3
なんだか、悲しいお話で。2016/01/21
ひろちゃん
2
学校の教科書以来の再読。 賢治の数少ない生前発表童話の一つである。 頭の切れる強欲なオツベルに、象は上手く使われ奴隷と化せられるが、月の助言により仲間の象に助けられる。 賢治の面白い擬音語に、物語の情景がすっと浮かぶような優れた文章で、一気に物語に引き込まれる。2018/03/05
ぼーろ
2
童話ではありますが、資本主義社会や今日の労働問題にも警鐘を鳴らすような内容です。労働の喜びを失わせるような労働のさせかたは考えものです。純粋な象と、途中でにゅっと現れる童がかあいいですね。2016/11/12
Kadme
2
最初にYouTubeでみてから、本を読みました。娘にも象の悲しみが伝わったようです。2015/07/15