内容説明
神が愛のお方であるというのに、どうして人は理不尽な苦しみに遭い、不幸に襲われるのか。
目次
プロローグ
第1章 ヨブ記は戯曲として読む?
第2章 クシュナーが提示した神さま目線
第3章 十字架の愛に向かって
第4章 聖書の試練の神学
第5章 究極の牧会者イエスさま
エピローグ
著者等紹介
河村従彦[カワムラヨリヒコ]
札幌で生まれ、東京で育つ。慶應義塾大学文学部卒業、フランス文学専攻。イムマヌエル聖宣神学院卒業、牧師として配属される。アズベリー・セオロジカル・セミナリー修了、神学、宣教学専攻。牧会しながら、ルーテル学院大学大学院総合人間学研究科臨床心理学専攻修士課程修了。東洋英和女学院大学大学院人間科学研究科人間科学専攻博士後期課程単位取得後退学、博士(人間科学)。現在はイムマヌエル聖宣神学院院長。牧師・臨床心理士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やよ
7
試練は苦手。稀に前向きな人がいるけど正直すごいと思う。聖書のヨブ記を読むときも、ヨブの試練に苦しくなる(ヨブ記というと映画「ミッションインポッシブル」の暗号JOBが脳裏に浮かぶのは私だけ?笑)。でも知りたい。試練の意味を。 そこで手に取った本書だけど、斬新な解釈もあり気持ちが少しだけ軽くなった。2017/03/17
マキノ・ジロー
2
クリスチャンになってから十五年になるが、愛や祝福のためと言えばどんな残酷な事や理不尽な事も為されるのが神様、というイメージが非常に強い。私を発達障害に創造されたのは苦労させるためではないかと思ってしまう。 だからこそ、神様が愛のためにあえて全能を制限されている、上から試練を押し付けているのではなく側で悲しんでいる方だという見方は非常に新鮮に思えた。 「本当に困ったときに人が求めるものは、同じ目線で無力をいっしょに生きてくれる人です。」145p 教会の活動をする上で胸に刻んでおきたい言葉だ。2023/10/29
マキノ・ジロー
1
クシュナーを読んでからもう一度読めば違った読み方が出来るかもと年末に読み始めたが、飼い猫が14歳で死去、父と共にコロナに感染と人生初の試練が二度起きた。 コロナはとにかく苦しくて読書どころではなかった。いつもやっている家事を出来ずに忙しい母に負担をかけたな、ありがとう、と思った。 飼い猫の死もコロナ感染も、神様が創造された複雑な世界の流れの一つ、神様は力ではなく愛で介入されるからコロナに苦しむ私の側におられた、となかなか考えられない。 でも、失った以上のものが与えられると信じていきたい。2024/01/04
Butterfly
1
宗教・宗派に関係無く、学校の図書館等に置いて貰いたい本。3.11の年に高木慶子さんの"悲しんでいい―大災害とグリーフケア"を読んだのだが、その内容とも重なる。聖書の事を日常的な事に置き換えているので、親しみが持て、家族に紹介しやすかった。一方で聖書になぜヨブ記があるのか?ヨブ記の役割は?解釈は?という疑問に対する解説も図表で示されて分かりやすい。更に宗教に関係無く、自分が苦しみの中にある時どうすれば良いのか、又、周りの人が大変な時に何に気を付ければ良いのかという点も、成る程と思う所があった。2017/02/26